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野田佳彦首相の韓国訪問に当たり、日韓両政府は首脳同士の緊密な関係構築に力を注ぎ、さまざまな懸案課題は先送り
した。首相は日本統治時代に朝鮮半島から持ち込まれた古文書「朝鮮王朝儀軌(ぎき)」など5冊を李明博大統領に引き渡し、
大統領も首相の姿勢を歓迎するなど、日韓協調を演出してみせた。だが、元従軍慰安婦の賠償請求権問題など「火種」は
残ったままで、今後の両国関係に影を落としている。
「首脳間で信頼関係があれば、2国間に悪影響が出ないように努力していける」。首相は大統領との会談後、記者団に、
竹島(韓国名・独島)の領有権や元慰安婦の賠償請求権といった懸案は議題とならなかったことを明らかにし、首脳同士の
信頼関係強化に自信を示した。
大統領が竹島や慰安婦の問題に言及しなかったことに関し、首相同行筋は「韓国側も『慰安婦問題は解決済み』という日本の
立場は分かっていた。竹島の話を持ち出せば、友好ムードは壊れた」とし、大統領が日本に配慮を示したと解説する。
また、中断している経済連携協定(EPA)交渉の再開をめぐって、両首脳は事務レベルの協議を加速させることで合意した
ものの、いつ政府間交渉が再開されるかは依然として不透明だ。米韓は自由貿易協定(FTA)の早期発効を目指すことで合意
したが、日韓の場合、韓国側に対日貿易赤字への懸念が強く、協議が大きく進展するとは限らない。
一方、元慰安婦問題は議論にならなかったが、外務省内には、11月の国際会議の際に想定される次の首脳会談で、大統領
が国内世論に押され、同問題に言及する可能性があるとみている。韓国内で対日強硬論が高まっていることもあり、同省幹部は
「慰安婦問題がくすぶったままでは、未来志向の関係どころではない」と懸念を示している。
ソース(時事通信) URLリンク(www.jiji.com)