11/10/17 22:35:02.18
◆[特派員コラム] 韓国史を習う日本人が恐ろしい/イ・ジョンナク東京特派員
この前、日本人老夫婦の招待を受けた。
今年70才をむかえる古稀宴に記者を招請したのだ。
職場の職員らと共にする席なので、無料だから来て欲しいという要請だった。
それでも手ぶらに行くことができないので、ある本を買った。
韓国史劇マニア向けの「分かれば分かるほどおもしろい朝鮮王朝の歴史と人物」
という本をプレゼントした。
朝鮮時代の歴史はもちろん、歴代27人の王、王室文化に関する詳しい説明が
記されている。
予想通り、その人からの反応が熱かった。
「いつかは書店に行って買いたかったが、プレゼントしてくれて、ありがたい」という
言葉を何度も口にした。
この本はすでに10万冊以上が売れて、最近、オリコン本の総合販売順位7位に上がった。
事実、朝鮮王朝については、学生時代に‘台鼎態勢段落傾向(税)誉声年中人名では’
という式で、王たちの即位順序を覚えた記憶を思い出す。
韓国史劇を楽しむ日本人たちは、朝鮮時代に27人の王がいたことも、
彼らの政治功績がどのようだったかにも通じている。
ドラマの背景が時代設定通りなのかを直ちに予測できる彼らの前では当惑するばかりだ。
先月、外務省高位幹部と夕食をともにした。
韓国・日本間の懸案に対して色々な話を交わし韓国ドラマの話題が出た。
その人とハルリュペニン夫人がドラマ「朱蒙(ジュモン)」を好んで見るという話だった。
記者が一度も見たことがない「朱蒙」をなぜ好むかと尋ねると、すぐにあきれた答が
返ってきた。
高句麗を建てた朱蒙が活躍した2000年前に、日本は部族ぐらいしか居なかった。
そのような時期にハンナラに対抗して国を建国する朱蒙に感銘を受けたというのだ。
ますます力が入ってきて、「中国に対抗し、あらかじめ日本がどのように対処しなければ
ならないかを、朱蒙を通じて教わる」と言う。
韓国では日本国内ドラマ、特に史劇のブームを軽い感覚で理解するようだ。
食べ物が好きな日本人たちだから「大長今(チャングム)」がヒットして、
長寿国家に住む人たちが健康に気を使って見るのでホ・ジュンに熱狂する。
実際に先立って言及した朝鮮王朝の本も、韓国歴史ドラマを好んで見る日本の
視聴者たちが、朝鮮時代の状況をもう少し簡単に理解できるように助ける
ガイドブック的な性格が濃厚だ。
だが、日本人たちは浅く広く見ることよりも深く見るのが好き。
一つの分野に熱中するオタク精神。
ドラマの面白味だけを満喫するために韓国の歴史本を拾い読みする段階は過ぎたようだ。
朝鮮王朝の時代的背景を理解して本格的に韓国の根元を理解したいという
視聴者たちが毎年増加している漸移(★)、こういう推測を可能にする。
★漸移(ぜんい)…「だんだん移ってゆく」「次第に変化する」という意味。
翻って、私たちは日本の歴史に対して、どのくらい分かるのか尋ねたい。
徳川家康の一生を描いた大河小説「待望」を読んでみた人も
指折り数えるだけのことはあるだろう。
ソウル新聞(韓国語) 2011-10-15 26面
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