11/10/16 10:34:41.84
(>>1の続きです)
今回のミニ金融危機でも事態が深刻化すれば、韓国は世界から支援を取り付けて不安を一掃するのかもしれない。では、韓国の
金融危機は「今回も最悪には至らない」と受け流していいのだろうか。そうはいかない。
韓国が2度の金融危機を乗り切れたのは国際的な支援とともにウォン安があったからだ。金融危機によるウォン安を逆手に取り、
エレクトロニクス・自動車産業が輸出を伸ばすことでドルを稼ぎ、危機を脱していった。
韓国はマクロ経済の脆弱(ぜいじゃく)さをミクロの企業を強くすることで補ったのだ。悲しいかな、そのたびに日本企業が追い込まれて
きた。アジア通貨危機後の2000年代前半はサムスン電子が半導体や液晶の価格で優位に立ち、日本企業を駆逐していった。
リーマン・ショック後のウォン安では現代自動車が攻勢をかけ、欧米マーケットで日本車を追い抜き始めた。恐らく、今回のウォン安
では、韓国政府が官民を挙げて育成に取り組む自動車部品や電子部品の分野で韓国企業の価格主導権が高まり、日本国内の
中堅・中小企業を苦境に陥れるに違いない。
韓国が金融危機に弱いのは貿易で外貨を十分にためられない経済構造があるためだ。部品・部材を日本から大量に輸入し、常に
外貨での支払いに追われている。部品など裾野産業が育てば金融危機への抵抗力がつく。
韓国経済は金融危機で強大化する―。日本はこのパラドックスをゆめゆめ忘れてはならない。
☆グラフ:ウォンは金融危機のたびに急落している
URLリンク(www.nikkei.com)
(以上になります)