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◆中国、中小倒産が頻発 危うい「世界の工場」 欧米の低迷直撃、資金不足も深刻
「世界の工場」と称される中国で、製造業に従事する中小企業の倒産が相次いでいる。
欧米の景気低迷を受け、南部で深刻化した企業の危機は他地域にも拡大。
資金不足、人民元高、人材難といったさまざまな重荷が企業に重くのしかかっている。
■珠江デルタで1000社
中小企業の倒産危機が早くから顕在化したのは中国南部。
輸出企業が密集する珠江デルタ地域を中心に、金融危機で萎縮した欧米市場の
悪影響が大きく出た。
当局は企業の倒産ラッシュを否定しているために公式発表のデータはないが、
「珠江デルタ地域だけで倒産企業は1000社単位に上る」との報道がある。
香港紙の香港経済日報(電子版)によると、輸出を主力とするデニム製品工場
約2000社がひしめく広東省仏山市では100社超の企業がすでに閉鎖。
「玩具の町」として知られる同省東莞市石排鎮では小規模工場の6割が
操業停止の状態という。
政府系シンクタンクである同省広州市社会科学院の劉江華・副院長は、
企業倒産危機の要因として、(1)欧米景気低迷による輸出減少
(2)人民元高に伴う競争力低下(3)物価や人件費の上昇による生産コスト増
(4)銀行の融資抑制による資金不足-を指摘。
「珠江デルタ地域が直面している圧力は、2008年に起きた(米国発の)金融危機を
上回る」と懸念を示す。
こうした中小企業の倒産危機は、すでに南部に限られた状況ではない。
中国紙の経済参考報(電子版)は、上海など長江デルタ地域や東北地域にも
危機が蔓延していると報じた。
同紙によると、東北部の吉林省では数十万社の民営の中小企業が倒産の
瀬戸際にあるという。
深刻になりつつあるのが、企業の資金不足だ。
インフレ対策に向けた当局の銀行融資抑制により、
多くの中小企業が資金繰り難に陥っている。
経済参考報が報じた吉林省の例では、省内の中小企業が必要とする資金1000億元
(約1兆2070億円)に対し、銀行融資などで調達可能な資金は440億元のみで、
560億元が不足しているという。
銀行融資を得られない中小企業は、民間のノンバンクを頼らざるを得ない。
しかし、利益率10%未満が大半の中小企業にとって、高利の民間金融は
“もろ刃の剣”になりかねない。
香港経済日報によると、長江デルタ地域では高利貸の返済不能に陥った
企業経営者が失踪する事件が9月末以降、20件以上発生している。
最近では浙江省温州市で眼鏡メーカー経営者が借金を苦に自殺した。
■年内に生死の分岐点
経営環境の先行きは依然と不透明だ。
中国物流購入連合会(CFLP)が9月1日に発表した8月の製造業購買担当者景気指数
(PMI)では、新規の輸出受注指数が約2年半ぶりに景気の拡大・縮小の境目の50を
割り込み、多くの中小製造企業が手掛ける輸出業の低迷持続を示唆する内容だった。
写真:浙江省義烏市の卸売市場内にある日用品店。
日用品取引では世界最大級といわれるこの市場を支える
中国の中小企業が倒産の危機に陥っている。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
MSN産経ニュース 2011年10月10日09:18
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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