11/10/07 20:57:12.81
「日韓交流おまつり」が、先月25日はソウルで、今月1、2の両日は東京でと、共鳴するように開かれた。日本と韓国の人々が
一緒に作り上げる交流事業で、そもそもは2005年に日韓国交正常化40周年を記念した「日韓友情年」の主要行事として
ソウルでスタート。09年から東京でも始まったものだ。
東京での初日の1日、会場の六本木ヒルズのアリーナで見物した。韓国食文化の紹介と実演、日韓の打楽器や伝統民謡の
公演、K-POPと、盛りだくさんのメニュー。
観客は盛り上がりに身をゆだね、体でリズムをとり、次のメニューに移る舞台転換の合間には、韓流スターの映像メッセージに
憧れのまなざしで食い入り、カメラを向ける。そんな光景を見ながら感じたのは、日韓には満ちてきたものがあるのではないか、と
いうことだ。
パリ特派員時代、フランスとドイツの戦後の和解を踏まえ、折々に「仏独関係を日韓関係にしよう」と書いた。いまから20年ほど
前のことで、日韓関係は脆弱(ぜいじゃく)だった。
関係が動き出したのは、金大中(キムデジュン)大統領(当時)が訪日した98年からだ。大統領が提唱した「未来志向の関係」
を小渕恵三首相(同)が受け止め、韓国で日本の大衆文化の開放が始まった。
日韓のサッカー・ワールドカップ共催(02年)や韓流ブーム。両国間の人の往来が1日1万人を超えた04年には「両国を1日
生活圏に」という標語が生まれた。3・11で一時的に落ち込んでいるが、いまや往来は年間500万人を超える。
潮が満ちてきたいま、次のステップは日韓経済連携協定(EPA)である。竹島問題や歴史教科書問題などで屈折した感情の
交錯はある。ただ両国の相互依存関係を深め、一致点を大きく広げるEPAは、対立点を相対的に小さくする。EPAが経済のみ
ならず、政治的に重要な意味合いをもつゆえんだ。
交渉再開に向け、親日派の李明博(イミョンバク)大統領と野田佳彦首相がいるのも追い風だ。就任した前後、首相は韓国と
中国がらみでA級戦犯発言だけがメディアで突出して取り上げられた。しかし首相が野党時代から大局観に立った日韓EPAの
必要性を力説してきたことはもっと知られていい。
ただあまり時間はない。来年、韓国は大統領選挙の季節。関係を新たな段階に押し上げるため、日韓両国の政治主導力に
期待したい。日韓EPAを実現し、高いレベルでの自由貿易協定(FTA)を共に中国に求めていく。こうした構想力もあってしかる
べきなのだ。
ソース(毎日新聞、専門編集委員・西川恵氏)
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前スレッド(★1が立った日時 2011/10/07(金) 08:09:41.80)
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