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【ワシントン】米国防総省は議会に対し、レアアース(希土類)金属に対する米軍の依存度の高さを挙げ、
中国の供給に対する代替源を探るよう勧告した報告書を送った。
同報告書は、米軍の使う武器製造ベースの健全性に関する年次審査報告で、米軍にとって潜在的な
「アキレス腱」として、高度な武器製造のために必要なレアアース依存を挙げた。
問題となっているのはレアアース17元素で、特異な磁性を持ち、スマートフォン(高機能携帯電話)から
ハイブリッド乗用車用電池に至るまで21世紀の民生用ハイテク技術に不可欠なものだ。
またレアアースは現代兵器にも不可欠で、誘導爆弾(PGB)や高性能戦闘機などのハイテク武器は
軽量のレアアース磁石を用いた部品に依存している。夜間明視装置やレーザー探知機も同様だ。
中国は世界のレアアース酸化物(REO)の95%以上を生産している。中国がこの採掘と加工で独占に
近い形になっており、とりわけ中国が昨年、輸出割当制を導入したのを受けて、ワシントンでは警鐘を鳴らす
向きが一気に増えた。
4日公表された国防総省の報告書は、「レアアース酸化物について、中国以外の安定した供給源を確立
することが不可欠で、それによって米国のレアアースサプライチェーンが中国の輸出に全面依存しないように
すべきだ」としている。
昨年、国防総省は、米国のレアアース依存が安全保障面にもたらす潜在的な脆弱性を審査する包括的な
調査に乗り出していた。この調査結果は公表されなかったが、今回の報告は、レアアース酸化物を加工して
レアアースを取り出せる米国企業を特定する努力を同省が既に開始したことを示している。同報告書はまた、
潜在的な供給遮断のリスクについても研究している。
THE WALL STREET JOURNAL: 2011年 10月 6日 13:09
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