11/10/05 14:15:25.66
米IEEEで4年前に発表された論文を盗用
政府の支援を受け受賞も
電気工学分野で最高の権威を誇る「大韓電気学会」に所属する大学教授や研究者が、ここ3年間に
米国電気電子学会(IEEE)ですでに発表された論文を丸ごと盗用し、国際学術大会や学会誌などで
発表していたことが発覚した。
電気・電子技術に関する学会では世界最高の権威を持つIEEEは先日、同学会のサイトを通じ
「2008年に国際学術大会で発表された韓国人学者の論文は、04年にIEEEで発表された論文を盗用
したものだ」と告発した。大韓電気学会も内部調査を通じて別の盗用を摘発し、先月末に学会理事会で
当事者に対する処分を決定した。この決定によると、全羅南道羅州市にある東新大学のチェ・ヨン
ソン教授(44)とイ教授(55)の会員資格を永久に停止し、同大学の博士課程に通うオ氏(47)には
5年間の会員資格停止処分が下された。大韓電気学会はさらに全州大学のチェ教授(50)、全南道立
大学のキム教授(43)とファン教授(58)、竜山電力のソン代表(59)、電気安全公社のキム研究員
(41)などに対して、2年間の会員資格停止処分を下した。
今回摘発された盗用論文7本のうち、一部は知識経済部(省に相当)など政府機関から支援を受け、
優秀論文に選ばれ、国土海洋部長官賞を受賞した作品も含まれていた。大韓電気学会にはこの分野の
主要な学者が会員として所属しており、会員数は1万人に達する。
問題となった論文のうち、08年に学会誌に掲載された「温度センサーを利用した電力設備のオン
ライン状態監視」は同年の優秀論文に選ばれ、国土海洋部長官賞を受賞したが、この論文の表やグラフ、
また文章の内容は、05年にIEEEで発表されたものとほぼ一致していた。また、残り6本についてもIEEEの
論文とほぼ同じ内容だった。
学会では今回の盗用問題をきっかけに、韓国の学会による研究成果に対して国際的に不信の目が
向けられることを懸念している。かつてソウル大学工学部長を務めたある大学教授は「海外の論文を
そのまま書き写して発表することは、部分的な盗用とは次元の異なる深刻な問題だ」「今回の問題で
韓国の学会は国際的に大きな恥をかいた」とコメントした。盗用論文を提出した研究グループのリーダー格、
チェ・ヨンソン教授は「功名心のために取り返しのつかない過ちを犯した。関係者の方々に心から謝罪
したい」と述べた。チェ教授はさらに「今回の問題は全て私1人でやったことだ。残りの7人はこの問題
とは一切関係なく、論文の共同執筆者になっている事実さえ知らなかった」と語った。学会理事会は
この説明を受け入れ、チェ教授以外は大学や研究所などの所属機関に盗用について通知はせず、処分は
学会の内部懲戒だけにとどめる方針だ。
大韓電気学会のキム・ムンドク会長は「チェ教授以外の7人の中には、盗用論文に自分の名前が出て
いることを知っていた者もいるはずだが、所属機関に通知して懲戒処分が下された場合、身に覚えの
ない新たな被害者が発生する可能性もあるため、理事会で検討を重ねた結果、今回の結論に至ったと
聞いている」と説明した。
ハン・サンヒョク記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
URLリンク(www.chosunonline.com)