11/09/13 15:50:22.97
ソウル光化門(クァンファンムン)のあるビルに今月初め、新しい国際機構が一つ入った。
韓国・日本・中国の各種政府間の協力事業を総括管掌する「3カ国協力事務局」だ。
国際機構といっても職員20人という小さな規模だが、この機構が目指す未来の夢は遠大だ。
韓日中3カ国の共同繁栄と平和を追求し、長期的には欧州連合(EU)や東南アジア諸国連合
(ASEAN)に匹敵するような地域統合までも視野に入れている。
新生機構を率いる初代事務総長には3カ国の合意で申鳳吉(シン・ボンギル)元ヨルダン大使
が選ばれた。8日に訪れた申事務総長の事務室には、韓日中の協力と統合の遠大な夢を象徴する
かのように、大きく揮毫された「夢」という字が掛けられていた。
--事務局の役割を説明してほしい。
「3カ国首脳の合意に基づいて締結された設立協定には大きく2つの役割がある。まず3カ国
政府間の協力を総括調整する機能だ。すでに3カ国間には08年から定例化された首脳会談を
はじめ、閣僚級から実務者級にいたるまで50種類余りの政府間協議体がある。今はこれらの
協議体が個別的、散発的に行われているが、今後は事務局が体系化、組織化し、効果を極大化
していく。また韓日中首脳会談などで合意したことがどのように履行されるかを点検し、滞り
があれば促進する機能をする。3カ国の大学間の交換学生派遣、共同学位授与など交流事業を
する‘キャンパスアジア’など、さまざまな分野にわたり100種類余りのプロジェクトがある」
--この機構が北京や東京ではなくソウルに設立された意味は。
「私は事務局を韓国に設立するしかなかったと考えている。地理的に私たちが中間にあり、歴史
的なライバル関係を考えてもそうだ。表面的には09年首脳会談当時に韓国が誘致を申請し、
中国と日本が賛成した結果だ。もし中国や日本のうち、どちらか一方が誘致を希望すれば、もう
一方の牽制で合意が難しかったはずだ。これから3カ国の協力が活性化するかどうかは、韓国
が調整・仲裁の役割をどれほど果たせるかにかかっている。事務局がソウルに位置するという
事実一つだけ見ても、韓国がどんな役割をするべきかが象徴的に表れている。韓国の地位は過去
と大きく変わっている。‘鯨の争いでエビの背中が裂ける’という言葉は過去には合っていた
かもしれないが、今は韓国がイルカほど大きくなっている」
--3カ国間には歴史的な葛藤が根深く、国民感情も残っている。協力はうまくいくのか。
「歴史上、韓日中関係が良かったことは一度もないという。3カ国が初めて遭遇したのは羅唐
連合軍が百済を攻撃し、これを助けに日本軍が韓半島にきた時だ。2度目の遭遇は壬辰倭乱
(文禄・慶長の役)、その次が日清戦争だ。3度とも平和ではなく戦争で、その空間が韓半島
だったという共通点がある。こうした歴史を持った3カ国が初めてこうした協力のための常設
機構まで設立したのは非常に象徴的であり、同時に実質的な意味もある。韓国の事務室からは
徳寿宮(トクスグン)を見渡せる。数日前に中国と日本から赴任してきた事務次長にこういう
話をした。『100余年前の旧韓国末、ここに高宗がいたが、ある日、袁世凱が来て利権を渡せ
と脅迫し、翌日には日本の公使が来て抗議し、利権を持って行った。あの宮廷がこうした歴史
を持つところだ』と。すると2人とも『今後はそういうことがないように協力しようとして私
たちが集まった』と話した。私は『これから私は韓国人ではなく北東アジア人として仕事をす
るので、皆さんもそういう姿勢でやってほしい』と伝えた」
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中央日報 2011/09/13
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