11/08/27 18:01:12.00
米国防総省は24日、中国の軍事力に関する年次報告書を発表した。これについて、中国軍事科学
学会の羅援少副秘書長は
(1)中国軍が外交的優位性を増強する能力
(2)中国軍が問題を解決する能力
(3)人民解放軍が「台湾独立」を阻止する能力
(4)米国の台湾への支援提供を阻止する能力
(5)中国軍が新たな作戦概念を行使する能力
―といった中国軍事の5つの能力に対して米国が憂慮(ゆうりょ)を示していると指摘した。中国網
日本語版(チャイナネット)が報じた。
羅援少副秘書長は、米軍の憂慮はまったく非常識だとし、「どの国の軍事力も国の外交活動の
大きな後ろ盾となり、問題を解決する能力がなければならない。でなければ軍隊は存在する必要
がない。さらに多くの説明は必要ない」と強調した。
◇米国のきりがない欲望
米国防総省のこの中国の軍事力に関する報告は、ほぼ毎年いわゆる軍事の透明性について言及
する。今年の報告は、中国の「進歩は限定的だが改善はみられる」とする一方、「中国がその拡大
する軍事力をいかに使用するかが不確定だ」と指摘。
マレン統合参謀本部議長が先月、人民解放軍の海・陸・空軍と第二砲兵部隊を訪問、特に中国
軍事戦略の要(かなめ)である第二砲兵部隊と潜水艦基地のほか、中国のSu-27のコックピ
ットまで視察したが、それでも米国は満足していないようだ。米国の無礼な要求に対し、「きりが
ない欲望」と羅氏は非難した。一部の兵器は「公開」しても構わないが、すべてを公開するのは
不可能だ。中国にはそれはできないし、米国にもそれはできない。
◇時宜に合わない3つの点
羅氏はまた、このほど米国防総省が発表した報告には3つの時宜に合わない点があるという。
1つ目は、時代の特徴に合わない。現在は平和的発展の時代であるが、この報告は冷戦の産物
といえる。米国は冷戦時代、毎年ソ連の軍事力に関する報告を発表していた。ソ連崩壊後はそれ
を中国に転嫁しただけで、報告は冷戦思想を基調としている。
2つ目は、米中関係に確立されている原則に合わない。中国は「尊重、相互信頼、対等、互恵」
を両軍関係の基本原則とし、米側と両軍の相互信頼を増進する方法を模索しようとしているが、
今回の報告は相互の不信を煽るとともに、中国を尊重していないということで、事実、中国の
内政と国防発展に対する手荒い干渉でもある。また対等ではない。中国はこれまで米国の軍事
力の発展に関して無責任な評価・報告をしたことはない。
3つ目は、米中関係回復の雰囲気にふさわしくない。今週訪中を終えたばかりのバイデン米副
大統領は訪問中、米中関係は「なにより重要」と表明、米国防総省がこの時期にこのような報告
を発表するのは、米中関係「回復」の雰囲気にふさわしくない。米中関係の発展は双方の努力が
必要で、米中関係が「なにより重要」というなら、口先だけではなく行動で示さなければならない。
米側のこの報告はどう見ても友好的な態度とはいえないだろう。
(編集担当:米原裕子)
サーチナ 2011/08/27
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