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- 中国海軍艦隊が北朝鮮に寄港 軍交流アピールで日米韓を牽制 -
４日、北朝鮮・元山港に友好訪問のため寄港し、歓迎式典に臨む中国人民解放軍海軍の練習艦隊を率いる
田中司令員（右端）＝共同
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【北京＝矢板明夫】中国海軍の北海艦隊（司令部・山東省青島）の練習艦隊が４日、北朝鮮の元山港に寄港し、
中国の艦隊としては１５年ぶりとなる北朝鮮訪問を開始した。北朝鮮との結び付きを強化しようとする中国人民
解放軍内の動きとして注目される。また、中朝両軍の交流をアピールすることで、朝鮮半島周辺の黄海や
日本海で合同演習などを繰り返す米国、韓国、日本を牽制する狙いもあるとみられる。
中国メディアによると、元山港に寄港したのは、田中・北海艦隊司令官が率いる練習艦「鄭和」とミサイル
護衛艦「洛陽」で構成される練習艦隊。先月２５日に大連を出発、ロシアのウラジオストクを訪問した後、日本海
を南下し、中朝友好協力相互援助条約締結５０周年の記念行事の一環として北朝鮮に立ち寄った。訪問は７日まで。
朝鮮戦争を一緒に戦った中国軍と北朝鮮軍だが、近年は決して親密とはいえない。北朝鮮が行った核実験
やミサイル発射実験に反発した中国は部隊間の交流を事実上凍結。中国海軍の艦隊はロシアや韓国、日本
などを訪問しているが、北朝鮮には立ち寄っていない。
しかし、北朝鮮による韓国哨戒艦撃沈や延坪島砲撃事件を受け、米韓などが中国近海などで合同演習を実施。
中国保守派や軍部内で「対抗するため北朝鮮との軍事交流を強化すべきだ」との意見が急増している。
また、中朝友好協力相互援助条約の中に、有事の際に相互の軍事援助を規定した条項があり、中国国務院
（政府）内には「冷戦時代の産物」としてこの条項を廃止しようという動きもみられる。同条約締結５０周年を祝した
今回の艦隊訪問は、こうした廃止の動きに軍部が反発している状況を示したものともいえる。
中国筋によれば、今回、外務省は全く関与しておらず、軍上層部の判断という。中国海軍では最近、東シナ海
を担当する東海艦隊と、南シナ海を担当する南海艦隊の活躍がメディアを通じてしばしば伝えられる中、北朝鮮
を訪問することで北海艦隊も存在感を示そうとしたとの見方もある。
ソース ： 産経 2011.8.5 23:35
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