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韓国が緊張 事故多発で全面監査へ
2011.7.25 22:14
【ソウル=黒田勝弘】韓国高速鉄道(KTX)が中国高速鉄道の大事故で緊張している。
このところ大小の故障事故が相次いでいるからだ。
韓国のメディアは25日、社説で「人ごとではない」(東亜日報)「大事故の前兆では
ないか。KTXが心配だ」(朝鮮日報)などと一斉に警鐘を鳴らしている。
KTXはフランスの高速鉄道(TGV)を導入し2004年に開通。昨年からは国産車両も
運行しているが、故障事故は一昨年が36件、昨年が53件、今年はすでに38件も発生
しており、走行中の停止などしょっちゅうだ。
メディアは「事故鉄」とか「事故百貨店」と皮肉っているが、中にはトンネル内での
ポイント故障による脱線や、モーター減速機の亀裂など大事故寸前のものもある。走行中の
突然の停電で列車が長時間、立ち往生というのもある。
鉄道公社は原因の多くを占めるとみられている各種部品の交換を進めると同時に、政府の
監査院も近く全面監査に乗り出す。
しかし世論に不安が広がっており、最高速度を時速300キロから200~250キロへ
減速することや「運行中断による総点検」を主張する声が出ている。
問題点としては、フランス製の旧型については整備不良、国産の新型は品質不安定が指摘
されている。とくに新型は韓国が海外輸出をもくろんでいるものだが、部品不良などによる故障続発で頭が痛い。
メディアによると、KTXについても中国同様、国産化や海外輸出を焦るあまり、多くの
面で“拙速”になっているという。
韓国は開業から7年、車両国産化からはわずか1年なのに、早くも米国やブラジルへの
高速鉄道の輸出を狙っている。後発国の「追いつけ、追い越せ」論が安全性軽視につながっているというわけだ。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)