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>>1の続き
1980年代から保有計画
中国の空母保有計画は、「空母の父」と呼ばれた劉華清(りゅうかせい)元海軍司令官(1916
~2011年)が1980年代に中央軍事委員会に提出した海軍戦略に関する提案書の中で初めて
盛り込まれたとされる。中国にとっての原油輸送ルートであるインド洋や南シナ海、東シナ海の
制海権はほとんど米国が握っているため、将来的に中国が中東から輸入する原油の量が増え、
輸送ルートの安全確保を強化する必要性が高まると当時の劉氏ら海軍関係者が判断したことが
背景にある。
ワリャーグは旧ソ連時代の1985年にウクライナで建造が始まったが、91年のソ連崩壊に伴い
約70%が完成したところで工事が中断した。その後、所有権を受け継いだウクライナはスクラップ
として売却する意向を示し、中国軍と深い関係を持つ香港の企業家が98年に「海上のカジノに
する」と称し個人として購入。2002年春から大連港に係留された。05年ごろ中国海軍の艦船と
同じ色を塗られ、改修工事が始まった。
当面は訓練用として就役
中国の軍事問題を研究している専門家によれば、来年に就役するワリャーグは、当面訓練用と
して使われ、艦載機の発着訓練が行われるほか、防空ミサイル駆逐艦などの複数の支援艦艇と
合同で航海訓練を実施する予定だ。現在建設中の中国国産空母による本格的な空母戦闘群の
ために、人材育成とデータを集める目的を果たす。中国は20年までに、東シナ海と南シナ海を
管轄する東海艦隊と南海艦隊にそれぞれ空母戦闘群を配備することを目指しているとされる。
しかし、一方、ワリャーグは実戦用としても配備することが可能だと指摘する意見は専門家の
中でも一部ある。実戦配備されれば、東南アジアはもちろん、韓国の全土が作戦半径に入ること
となり、日本や在日米軍に対する脅威が高まり、東アジアの軍事バランスに大きな変化をもたら
すことは必至だ。(中国総局 矢板明夫)
以上