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KARAのギュリ、『カンナさん大成功です!』主役に抜てき
年間100作品以上がひしめき合う韓国のミュージカル市場。その規模はおよそ2500億ウォン
(約180億円)に達するが、現在は供給が需要を上回る飽和状態だ。このため制作会社は海外、
とりわけアジアで最も大きな日本市場に狙いを定め、日本で人気のある韓流アイドルを相次い
で起用している。アイドルが、韓国ミュージカルの海外進出のカギを握る「切り込み隊長」と
なった格好だ。
今回はガールズグループのKARAだ。今年4月に日本でCDを発売し、第1週目でオリコン週間シン
グルチャート1位を獲得したKARAが、ミュージカルの舞台に上がる。ミュージカル『カンナさん
大成功です!』の制作を手掛けるショーノート社は6月15日、同ミュージカルにKARAのギュリ
がヒロインとして出演し、10-11月に大阪で公演を行うと発表した。トップクラスの韓流スター
が、韓国より日本で先にミュージカルデビューを果たすのは初めてだ。
『カンナさん大成功です!』は元々、韓国のロマンチックコメディー映画だったが、創作ミュ
ージカルとしてリメークされ、2008年に初演されて人気を集めた。今秋から来年春まで、日本
や中国を含むアジア・ツアーを実施する予定だ。日本市場を攻略するためには韓流スターが必要
で、KARAとしても活動の幅を広げるチャンスだ。ショーノートの関係者は「互いのニーズが合致
してキャスティングが実現した」と説明した。
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写真提供=DSPメディア、グループエイト
創作ミュージカルと韓流スターという組み合わせは、今や逆行できない流れだ。少女時代の
ジェシカが出演したミュージカル『キューティー・ブロンド』、東方神起のユンホが主演した
『ミュージカル 宮』、JYJのジュンスのミュージカルデビュー作『モーツァルト!』などは、
韓国での公演にわざわざ日本から訪れる観客が多く、そうした観客向けに「団体観賞ツアー」
が企画されるほどだった。今度は、人気の高い韓流アイドルを前面に出して、日本市場への本格
進出を狙う。大劇場用のミュージカル10作品を日本で50回ずつ公演した場合、関連グッズの売り
上げを含めないチケット販売額だけでも500億ウォン(約37億円)以上となり、新たな市場を
開拓できるというのが業界の見方だ。
6月11日に京都の南座で開幕した『ミュージカル 宮』。全1200席の劇場は、主役を務める
SS501のキム・キュジョンを見ようと駆け付けた女性ファンでいっぱいになった。原作の漫画
(2000年)とテレビドラマ(06年)が先に日本に進出しているため、ストーリーはすでにおな
じみだ。客席の視線は「国民のアイドル 皇太子殿下」のキム・キュジョンに注がれていた。
歌舞伎用の劇場であるため、キム・キュジョンが花道を通るたびに歓声が沸き起こった。同ミ
ュージカルを制作したグループエイトは「韓流スターが出なければ、日本の観客は動かなかっ
ただろう」と話す。『ミュージカル 宮』のチケットは、最も高い座席で1万3000円だ。
演出家ユン・ホジン氏、作曲家ヤン・バンオン氏、劇作家ペ・サムシク氏という豪華な陣営で
臨むミュージカル『夢遊桃源園』(来年上演予定)、JYJのジュンスが主演した『天国の涙』
なども、スターマーケティングや固定ファンを利用した日本攻略を計画している。演出家のユン・
ホジン氏は「日本市場をあらかじめ視野に入れた企画・制作が登場している」と話す。『天国
の涙』を制作したキム・グァンス氏は「創作ミュージカルが海外に進出するためには、最初は
韓流スターを起用しなければ市場を攻略できない。日本側も少女時代やKARA、超新星、東方神起、
ドラマ『美男<イケメン>ですね』で人気が出たチャン・グンソク、ジョン・ヨンファなどの
キャスティングを期待している」と指摘する。
こうした形の日本市場の開拓は、期待できる一方で限界も見えている。順天郷大学のウォン・
ジョンウォン教授は「ミュージカルとしての完成度が検証されているわけではないので残念だ。
スターに依存するのではなく、じっくりと作品を検討すれば、はるかに大きな市場が開けるは
ずだ」と指摘した。
朴敦圭(パク・トンギュ)記者
朝鮮日報 2011/07/04
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