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1958年、旧ソ連政権下で初めて開催されたチャイコフスキー国際コンクール。4年に一度行われ、
これまでにピアニストのウラジミール・アシュケナージ、グリゴリー・ソコロフ、バイオリニストのギ
ドン・クレーメルなど名立たる音楽家を輩出しており、「クラシック界のオリンピック」と呼ばれてい
る。ところが1990年代以降、状況は一変した。スポンサーに恵まれず「ロシア人だけに有利」と、審
査を疑問視する声が上がった。2000年代にヤマハピアノやトヨタ自動車といった日本企業がメーンス
ポンサーになると、日本の演奏家たちが高い評価を得て、「見えない手が作用している」とまで言わ
れた。
審査に対する疑惑が深刻化したため、ロシア政府は今年の第14回コンクール組織委員長に、自国出
身の名指揮者ヴァレリー・ゲルギエフを任命した。ゲルギエフは自身の人脈を総動員し、アシュケナ
ージ、アンネ=ゾフィー・ムター、ウラジミール・オフチニコフらの巨匠を審査員に迎えた。さらに
入賞者には、マリインスキー劇場管弦楽団、ロンドン交響楽団と共演できる機会や、3年間ロシアや
米国、ヨーロッパで演奏できる機会を与えるなど特典も大幅に拡大した。また、インターネット上
で人気投票を受け付け、本選の現場を生中継した。
■審査員を変えたら受賞者も変わった
その結果、韓国の音楽家たちが大躍進した。6月30日午後(現地時間)、ロシア・モスクワで閉幕
した第14回チャイコフスキー国際コンクールでは、入賞者19人のうち韓国の音楽家5人が主要部門の
上位を総なめした。声楽の男女部門でソプラノのソ・ソンヨン(27)とバスのパク・チョンミン
(25)がそろって優勝したのをはじめ、ピアニストのソン・ヨルム(25)は2位、チョ・ソンジン
(17)が3位、バイオリニストのイ・ジヘ(25)も3位になった。特に、コンクールの中核といえるピ
アノ部門では、2009年のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール2位のソン・ヨルムが、室内楽
協奏曲最高演奏賞とコンクール委嘱作品最高演奏賞を受賞し、これまでで最高の成績を収めた。
キム・ギョンウン記者 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
韓国人が主要部門総なめ=チャイコフスキー・コンクール
歴代最多の5人、K-POPに続き「Kクラシック」時代到来
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