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米研究者 「韓国の民族意識が芽生えた時代は高麗」
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米UCLA韓国学研究所長のダンカン教授。
「輝く経済的な成果に見られるように、韓国人はさまざまな分野で優れている。にもかかわらず
自国の歴史や民族性を誤って理解し、これを卑下することが多い」というのが、韓国学分野の
世界的権威者ジョン・ダンカン教授(66)の指摘だ。
米UCLA韓国学研究所長のダンカン教授は、朝鮮王朝および韓国人の民族意識形成問題などに
関して多くの学問的な業績を残している。その成果が認められ、09年の韓国国際交流財団賞に
続き、昨年は万海大賞を受賞した。
韓国語がほぼ完ぺきなダンカン教授は「外国に出れば『韓国人は日本人や中国人のように団結
しない』と嘆くが、これは誤った考え」と話した。「通貨危機当時の金集め運動など、韓国人の
ように集団意識が強い民族もいない」ということだ。また旧韓末の韓国が西欧式近代化に失敗した
ため停滞したという論理も植民地史観に立脚した誤りだ、というのがダンカン教授の主張だ。
韓国国際交流財団の招待で訪韓したダンカン教授に27日、済州道(チェジュド)で会った。
以下は一問一答。
--西欧式近代化理論の問題点は。
「英国の産業革命式近代化を世界の歴史の根本的モデルとするのは誤りだ。英国式モデルに従う
のが発展という見解の下で日本は成功したが、韓国と中国は停滞した社会に残ったという見方は、
したがって間違っている。歴史を近代と前近代社会に分けて断絶的に見てはならない」
--韓国の近代化の特徴は。
「韓国の発展過程で適用された原理は西欧と大きく異なる。特に強い集団意識が作用した。米国の
韓国人は団結していないと嘆くが、そうではない。1997年の通貨危機当時、韓国でのみ金集め
運動のようなものが起きた。ロサンゼルスの韓国人も母国にお金を送った。米国人としては考え
られないことだ」
--韓国が経済奇跡を起こした原動力は。
「一部の人たちは朴正煕(パク・ジョンヒ)大統領のおかげだと主張しているが、必ずしも
そうではない。60-70年代には台湾・シンガポールも急成長した。19世紀以後、韓国が
弱くて支配を受けたが、二度とこうした歴史を繰り返してはならない、という国民の決心が原動力になった」
--米国内の韓国学状況は。
「80年代末、韓国学の専攻者は米国全体で1、2人しかいなかったが、現在は韓国文学と
韓国史を専攻している学者が20-30人ほどいる」
--韓国学の最近の関心事は。
「韓国内の民族主義形成問題だ。過去には王朝に対する概念だけがあり、民族意識は近代に
なって生じたという主張が多かった。しかし最近では民族意識形成時期が高麗に遡るという意見が
提起されている。高麗人は自らを‘三韓人’と呼び、王朝を超越した存在と考えた。事実上、
民族意識の始まりということだ」
2011年06月01日11時51分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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