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明治乳業はこのほど、30億円を投資し、中国蘇州に牛乳、ヨーグルトなどを製造する工場を建設
すると発表した。日本の乳製品メーカーとしては、森永乳業が1994年にハルビンに工場を建設
して以来、2社目の中国進出となる。明治は温度調節が必要な牛乳を生産する。中国網日本語版
(チャイナネット)が報じた。
中国では、明治乳業により市場が独占されてしまうのではとの懸念が広がっている。しかし、
ある専門家は、「日本で放射能への懸念が高まっている今、明治の中国進出の狙いは、安全な
乳製品を日本に輸出し、日本の消費者のニーズを満たすことだ」との見解を示した。日本の乳
製品市場はここ3年ほど低迷が続いているが、今回発生した原発事故によりその状況はさらに
悪化している。
中国乳業協会の王丁棉理事長は、明治が中国に工場を建設するもっとも重要な原因は放射能漏れ
であると指摘した。現在、明治は粉ミルクの生産をオーストラリアやニュージーランドに移し
ている。
しかし、牛乳の生産に関しては、以前から中国に工場を建設する計画があったという。王丁棉氏
は、「明治乳業は早くから中国の低温牛乳市場に参入しようと計画していた。聞くところによ
ると、明治は昨年すでに、蘇州の工場用地を確保していた。そのほか、市場調査とルート開拓
のため、明治は中国法人を設立し、4―5年前から上海などの地域で製品の販売を行っている」
と述べた。
日本の乳製品メーカーは大震災が発生する前から経営が低迷しており、そのような経営状況が
中国進出の引き金となっている。データによると、飲用牛乳の市場規模は2010年に5807億円と
なり、ここ10年で3割弱も減少した。牧畜資源の乏しい国にとって、成長著しい隣国に乳製品
工場を建設することが、もっとも良い選択であることは間違いない。
調べによると、明治乳業が中国で販売する牛乳、アイス、粉ミルクなどの年間販売額は40億―
50億円で、新工場完成後には150億円まで増加する見込みだという。統計データによると、中国
の粉ミルク市場のシェアは7割以上がネスレや森永など外資系企業によって占められている。
今回、明治が牛乳市場に本格的に参入することで、中国企業は新たな難題に直面することにな
りそうだ。(編集担当:米原裕子)
サーチナ 2011/05/26
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