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中国はこのほど「レアアース産業の持続的かつ健全な発展促進に関する若干の意見」を発表した。
「意見」では、中国がレアアースの採掘量・生産量を厳しく制限すると同時に、希土類金属・
希土類酸化物・希土類塩・希土類合金など一次産品の輸出を厳しく制限し、採掘・生産・消費・
輸出に関する制限措置を同じペースで実施していくことが指摘された。「人民日報」海外版が
伝えた。
中国は以前、環境汚染防止などのためにレアアースの輸出を制限したが、このことが「WTOの
規定に反する可能性がある」として一部の国から非難を受けた。日本はWTOを通じ、中国の輸出
制限を緩和させるべく圧力をかけてくると見られる。しかし、業界関係者は、「中国のレアアース
輸出制限は、生態環境の保護、枯渇性資源の保護が目的だ。レアアースの輸出を制限する政策
と措置はWTOの規則にのっとったものだ」との見方を示す。
レアアース輸出割当の管理を担当する商務部は早くからWTOの要求を考慮に入れていた。業界
関係者は、「貿易紛争で不利な立場にならないためにも、商務部は輸出割当枠を一度に大幅削
減することはないだろう。ここ半年の中国レアアース管理政策から見ると、政府は生産量を制限
することで割当を調節する方向のようだ。生産量を厳しく制限する理由は、中国が世界の30%
のレアアース埋蔵量で、世界の90%以上の需要に応じているためだ」と述べる。
商務部国債貿易経済協力研究院の梅新育研究員は、「レアアースの輸出を制限する中国の政策
と措置はWTOの原則に反するものではない。WTOおよび、その前身の関税及び貿易に関する一般
協定(GATT)は、自由貿易の促進を目的とする組織だ。しかし、その規則が管轄するのは主に、
加盟国が輸入を制限する措置をとった場合だ。WTOは主に、加盟国が輸入した商品・サービス
に対して平等な内国民待遇を供与することを要求しており、加盟国の資源の輸出制限措置を管理
するものではない。また、自由貿易をこの上なくすばらしいことと見なしているわけでもない。
戦略資源の輸出を制限するのは中国の権利であり、いかなる『自由貿易』の旗印を掲げても、
国家と人民の基本的権利を侵害することはできない」と述べる。(編集SN)
人民網日本語版 2011/05/25
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