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【BOOK】独島…この島が韓国の領地たる理由を解き明かす
ここは独島
チョン・チュンジン著
イレ、352ページ、15000ウォン(約1160円)
私たちの独島(ドクト、日本名・竹島)への愛は見せかけで、その対策はただ付け焼刃的な
ものだという。骨身にしみる言葉だ。しかししっかりと刻み込んでおかなくてはならない。
1年近く‘独島駐在記者’として過ごした著者がこう指摘している。大邱(テグ)のメイル
(毎日)新聞編集記者であるチョン・チュンジン氏(50)は2008年9月、身近な荷物
だけを持って独島行きの三峰号(サムボンホ)に乗った。「独島は私たちの領土」という
大衆歌謡だけを歌うだけでは足りないと思い立ち、1年間独島に住みながら記事を書く
‘独島常駐記者’を自ら買って出た。同著はこの1年間、彼が独島を直に経験した現場ルポだ。
私たちも独島について少し勉強しようではないか。著者はこう語っている。心がちくりと
痛くなる。独島について知っていることはほとんどないという私たちの心中を見透かしている
ようだ。米国のある大学院の東洋学授業で、教授が学生に「独島は韓国の領土か、日本の
領土か」と質問したところ、韓国人学生1人を除いて約10人の学生らが「日本のもの」と
答えた。教授は韓国人学生に聞いた。「どうして韓国の領地だと思うのか。説明してみよ」と。
この学生は汗を流しながら「韓国人が占有しているから韓国の領土だ」としか言葉が出な
かったという。この本で紹介されている実際の話だ。
彼は11カ月半、独島で生活した。汝矣島(ヨイド)広場の半分ほどしかない土地で四季を
過ごしながら、言いたいことはどれだけ多いのだろうと思ったが、彼の視線から見た独島は
激しい風や土地、水、鳥、魚などの自然、住民や観光客、海安警備隊として交流した人々、
そして長い歴史などが畿重にも重ねられ、盛りこまれた話だ。特にトド科の動物でオットセイ
とはいとこにあたるアシカと独島との強力な縁についての物語も興味深いエピソードだ。国際
学会においてアシカの絶滅問題をめぐり、韓日間で論争に火がついたからだ。1904年から
41年まで、日本はアシカの革を得るために年間数千匹ずつ捕獲し、50年代に独島義勇
守備隊が延命のために数匹を捕まえて食用としていたことを問題視したという。
1870年、日本外務省が独島が朝鮮の領土だと公的に記録した「朝鮮国交際始末内探書」
など、独島をめぐる各種の歴史的記録を細部まで整理した部分も一読の価値がある。しかし
著者は独島はいつも工事中で「島全体が傷だらけだ」と伝えている。独島が社会的な話題
として浮上するとさまざまな工事を行い、静かになると忘れ去るということが繰り返されて
きたからだ。工事一つにも国防や科学、技術、統計、生態学、哲学などすべて動員した息の
長い計画が必要だと指摘する。
最近、独島領有権の主張を強化した日本の中学校教科書の検定結果が発表され、再び独島に
関心が集まっている。配偶者と2人の子どもをおいて独島に入り、島の隅々を手探りで探求
した著者の「(身の)苦労」は、だからこそ充分に意味深く、そして貴く見える。偏狭な
愛国主義や感情的な訴えではなく、現場感と人間くさい味のある文章や有益な情報で完成度を
高めた独島探求書だ。
URLリンク(japanese.joins.com)