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今月2日、京畿道利川市雪星面にある韓国養鶏TSの第2種鶏場を訪れたが、ニワトリの鳴き声はせず、近くの野山で犬がほえる
声だけが聞こえた。今年1月、ここで飼育されていた種鶏が鳥インフルエンザですべて殺処分されたからだ。これは韓国国内の種鶏の
約4分の1に相当する。
利川地域の養鶏業者は、現在の状況を「ヒヨコ大乱」と呼んでいる。種鶏は、卵を産む産卵鶏の親となるニワトリだ。産卵鶏が不足
すれば、卵の生産が減ることは避けられない。
大型スーパーのバイヤーは、口蹄（こうてい）疫による肉類価格の高騰に続き、卵価格の高騰を懸念している。産卵鶏は生後6カ月
たたないと産卵ができない。良質な卵を産めるのは約1年間だけだ。イーマートのバイヤー、ユン・ギョンスさんは「卵は輸入もできないため、
今後は徐々に不足してくる。価格がどれだけ上がるか、供給不足がいつまで続くかは予想できない」と話した。
卵は今後上昇が見込まれる品目のごく一部にすぎない。全国を回るイーマート、ホームプラス、ロッテマートなど流通大手のバイヤーは
「現状を見ると、値上がりする品目が列を成している」と異口同音に語る。
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バイヤーが値上がり可能性の最も高い品目として挙げるのは野菜と穀物だ。昨年の天候不順が、野菜と穀物に影響を与えるのは必至
だからだ。ホームプラスのバイヤーは、大豆、ホウレンソウ、もち米などの価格を不安視している。同社のバイヤー、イム・ジョンギュンさんは
「大豆は開花期の昨年9－10 月に雨が多く、花が大量に落下したため、出荷量は前年比30％減少しており、大幅に値上がりする」と
予測した。
ロッテマートのバイヤー、ウ・ヨンムンさんは、白菜、サツマイモを値上がりの恐れがある品目として挙げ「現在は季節的に全羅南道海南郡産の
白菜が出回っているが、冬の寒さで品質が悪化し、収穫量も減っている。その余波が春まで続く可能性が高い」と指摘した。
トマトも値上がりが予想される。イーマートのバイヤー、アン・サンフンさんは「トマトは忠清南道扶余郡の生産地が別の用途で開発され、
生産量が10－15％減少するとみられる。ビニールハウスの暖房に必要な石油価格が上昇したことも重なった」と話した。
既にかなり値上がりした水産物も先高観が根強い。ホームプラスのバイヤー、ソ・デドンさんは「イカは過去2年にわたり不漁が続いている。
冷凍イカ、輸入イカはいずれも在庫が底を突いた」と話した。ロッテマートのバイヤー、イ・ヨンホさんは「イシモチは暖流の魚だが、水温が下がった
ため、サイズも小ぶりになった」と説明した。サバも同様だ。イーマートのユン・ギョンスさんは「小さいサバしか取れず、最も売れ筋の450グラムほどの
サバは全体の 10％にすぎない」と語った。
大型スーパーのバイヤーは、消費者物価上昇率を3％以内に抑えるという政府目標の達成は困難だとみる人が多い。あるバイヤーは「異常気象、
石油価格上昇、海水温の低下など、物価上昇の背景となる要因は、政府の統制で解決できる問題ではない。非現実的な目標だ」と切り捨てた。
利川（京畿道）＝鄭晟鎮（チョン・ソンジン）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版: 2011/03/04 11:34:59
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