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★中国で干魃深刻、食糧生産に危機感も 温首相、水利強化など対策指示
干魃(かんばつ)が続く中国では、2月中旬に一部地域で降水があったものの、水不足の解決には程遠い状況だ。
中央気象台が干魃は今後も続くと予測する中で、温家宝首相は食糧生産の確保に向けて対策を呼びかけている。
農業省によると、2月13日時点で河北、山西、江蘇、安徽、山東、河南、陝西、甘粛の
各省における冬小麦の干魃被害面積は1億543万ムー(約702万9000ヘクタール)で、
このうち被害が深刻な面積は2072万ムーに上っている。
華北・黄淮地域(黄河下流域と淮河流域北部)では13~14日の間、広範囲にわたって雪となり、
灌漑(かんがい)の効果も手伝って干魃面積は12日より281万ムー、
深刻な干魃面積は318万ムーそれぞれ減少した。
北方では降水が2回あり、土壌水分量は増加したものの、降水量は少なく、降水地域も分散している。
農業省小麦専門家指導グループの于振文グループ長によると、長期にわたる干魃で、
多くの地域では乾燥土壌が10センチ超に達している。改善には1ムー当たり最低30~40立方メートルの灌漑
が必要だという。降水量にして50ミリだが、今回の降水量は5ミリ以下で、問題解決には程遠い。
長期にわたり干魃が続く山東省でも12~14日に多くの地域で降雪があったが、
気象部門の発表ではわずか1.1ミリだった。同省洪水防止・干魃対策指揮部事務室の
尹長文(いん・ちょうぶん)報道官は、「春の灌漑には1ムー当たり最低40立方メートルの水が必要。
被害が深刻な地域では70立方メートルが必要で、このためには降水量が少なくとも5センチなければ
状況は改善しない」と語る。
また同部は記者会見で、「今回の干魃は60年に1度の規模」と発表。
10年9月23日以降、連続140日間も有効降水がなく、省全体でも平年より85%少ないわずか13ミリ。
3476万ムーの冬小麦が被害を受けており、このうち深刻な干魃面積は865万ムーで、
55万人と家畜19万頭が一時的な飲料水不足に陥っている。
甘粛省水文水資源調査局によると、同省の黄河以西の一部と以東の大部分では
10年11月から有効降水がなく、被害が深刻だ。水文ステーションのリアルタイム統計によると、
蘭州市内の降水量は過去平均より80%超少なく、省全体の10年11月~11年1月の降水量は25%少ないという。
中央気象台は「寒気の影響で今後は南方で降水があるが、北方では強風と低温が続いている。
華北と黄淮の干魃は続くだろう」と予測している。
こうした事態を受けて温家宝首相は、北京で開催された全国食糧生産テレビ電話会議で、
「食料供給体制は全体的に良好だが、北方の冬小麦生産地区の干魃が続けば、
夏の食糧増産を直接脅かす」と危機感を表明した。
温首相はその対策として、(1)気候変化に注意し、農産物の生育状況を分析して干魃の影響を抑制
(2)春の整地業務の統一手配(3)農地の水利建設の強化(4)食糧・農業生産発展への投資促進
(5)農産物市場調整を推進-を指示している。(中国新聞社)
ソース サンケイビズ 2011.2.28 05:00
URLリンク(www.sankeibiz.jp)
中国2010年:農作物作付・収穫状況
URLリンク(www.chinapress.jp)
干ばつ人為的要素で悪化の一途
URLリンク(www.ntdtv.jp)