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日本の著名な文芸評論家であり思想家の柄谷行人の本<日本精神の起源>を読んでいて興味深
い内容を発見した。彼は日本思想の特徴について、すべての外来思想が日本に入ってくる時、決
して抑圧されることなしに既存のものなどと「雑居」する点をあげる。仏教でも儒教でもあるいは西
欧思想でも適当に変調して神道に包容されるということだ。彼は日本が周辺の島国で、また、一
度も軍事征服にあわなかったことにそうなった根本原因を求める。また、日本がそれほど軍事征
服に会わなかった理由として韓半島の存在から説明する。
中国・モンゴル・ロシアと日本の間に韓半島があり、日本侵入が一次的に阻止された。14世紀に
中国からアラビアに達する地域をあっという間に征服したモンゴルも韓半島を完全に支配するの
に30年もかかった。モンゴルが日本征服を断念した理由は日本が主張するように神風が吹いた
ためでなく、高麗の抵抗によって力を減じてしまったためだ。
その反対に日本の力が途方もなく強くなって大陸支配へ向かう時、それが挫折したのもやはり韓
半島があたったためだ。16世紀末、豊臣秀吉は強大な軍事力を持って明帝国を征服しようとした。
当時、日本の軍事力がどの程度の水準なのかについて論議はありえるが、一部の学者たちは西
欧の銃砲を持ってきて改良した後、数十万丁を生産した日本軍の火力は当時、世界最強だという
主張もある。伝統的な侍勢力にこのように強力な火力が追加されたので中国を征服することも必
ずしも全くでたらめな話ではなかった。事実、明帝国衰退の主要な原因の一つが倭寇という点は
多くの歴史家らが認めるところだ。ところでこういう強力な海洋力が大陸に向かって膨張しようとし
たが、韓半島で挫折してしまったのだ。
文芸批評家の鋭利な見解を通じて東アジア史の特性について新たにもう一度考えるようになった。
韓国と日本、中国など各国の歴史は決して単独で成立しない。歴史教育を強化しようとすれば「私
たちだけの歴史」に固執するのではなく「世界史の中の韓国史」を教えて学生たちが広い視野を
備えるようにしなければならないだろう。
ソース:朝鮮日報(韓国語) [チュ・キョンチョルのヒストリー][98]世界史の中の韓国
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