11/02/13 19:09:31
★インドネシア:イスラム教徒世界最多 宗教少数派迫害急増、「同胞抑圧」米への反感か
◇「異端」教団やキリスト教
【ジャカルタ佐藤賢二郎】世界最多の約2億人のイスラム教徒を抱えるインドネシアで、
イスラム教の「異端」教団やキリスト教徒に対する暴力事件が相次いでいる。
中東などに比べ宗教的に「寛容」とされる同国では近年、
強硬派による少数派迫害が急増しており、ユドヨノ政権は対応を迫られている。
ジャワ島西部バンテン州パンデグランで6日、異端とされる少数派イスラム系教団
「アフマディア」信者の民家を住民ら数百人が襲撃。信者3人が死亡し5人が重傷を負った。
襲撃の様子を撮影した映像では、「背信者!」と叫ぶ住民らが民家に投石し、放火。
棒などで信者を虐殺する様子が映っている。
アフマディアは19世紀末に英領インドで生まれ、1920年代にインドネシアに伝わった。
国内の信者は約50万人。最後の預言者はムハンマドではなく同派の教祖であるとする教義から
「異端」として迫害されてきた。イスラム強硬派の圧力に屈した政府は08年、布教を禁止した。
地元メディアによると、今回の事件では、地元住民が民家での活動中止を
要求したがアフマディア側が拒否。激怒した住民が暴徒化し襲撃したらしい。
また、8日には中部ジャワ州トゥマングンの地方裁判所で、
イスラム教を中傷する冊子を配布したキリスト教徒男性に対する判決公判が開かれた。
イスラム強硬派メンバーら1500人以上が禁錮5年の有罪判決に「軽すぎる」と抗議。
近隣のキリスト教会2軒に放火。別の教会とキリスト教学校各1軒が投石などで壊された。
人口の8割以上がイスラム教徒のインドネシアだが、政教分離を国是としている。
しかし、同国のNGO(非政府組織)の調査では、
アフマディア対象の事件は09年の32件から昨年は50件に増加。
キリスト教徒対象は09年の17件から昨年75件と激増した。
地元大学の調査では、「近隣でのモスク(イスラム礼拝所)以外の宗教施設建設」に対し、
イスラム教徒の57・8%が「反対」と回答。過去最高となり、「宗教的寛容度」の悪化が明らかになっている。
不寛容の原因として専門家は、パレスチナやアフガニスタンなどで
「同胞」を抑圧する米国などキリスト教国への反発が、イスラム過激思想を容認する風潮
を生んでいる点や、強硬派に弱腰のユドヨノ政権の姿勢が暴力を助長しているとみる。
ユドヨノ大統領は両事件の全容解明を指示。今後は厳正に対処する姿勢を強調した。
ソース 毎日新聞 2011年2月11日 東京朝刊
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