11/01/16 23:04:38
250の市民団体が名を連ねる「『高校無償化』からの朝鮮学校排除に反対する連絡会」
の代表らが12日、内閣府と文部科学省を訪れ、朝鮮学校への「高校無償化」即時適用
を求める管直人首相、仙谷由人内閣官房長官、高木義明文部科学大臣宛の要請書を
提出した。朝鮮高級学校の校長会とオモニ会の代表らも同席。差別撤廃を求める生徒
や同胞らの心情を伝えた。その後、文部科学省記者クラブで会見が開かれた。
首相官邸と文部科学省庁舎の前の路上では、日本市民と同胞らが横断幕を掲げ
リレートークとビラ配りを行い、「無償化」適用を声高に訴えた。
朝鮮高級学校10校は昨年11月、文部科学省の指示に従い、「高校無償化」制度適用の
申請を行った。しかし、菅首相は朝鮮西海での砲撃戦を理由に審査手続きを止めた。
審査から実際に「就学支援金」が支給されるまでは2カ月程度かかるとされており、
朝高3年生の卒業まで猶予はない。高木義明文部科学相は年末の定例会見で
「年明け早々にも解決を図っていきたい」と述べ、適用手続き再開に意欲を示した。
しかし、14日に内閣改造が行われる見通しで、問題がまたも先送りされかねないと
懸念が広がっている。そうしたなか提出された要請書は、日本政府が朝鮮学校を「無償化」
から除外し、繰り返し適用を先送りすることにより、在日朝鮮人に対する差別と排外的風潮
が煽られていると厳しく指摘。▼朝鮮学校への「高校無償化」法の適用をすみやかに
最終決定し、▼朝鮮学校の教育内容に介入せず、▼「外交上の配慮」を含めないという政府
の方針を堅持し、朝鮮政府との間にいかなることがあろうとも決定を覆さず、▼朝鮮学校を
排除し差別したことについて生徒、保護者に謝罪するよう求めている。
URLリンク(www1.korea-np.co.jp)
差別撤廃を求める同胞、日本市民らの思いを語る朝鮮学校関係者と連絡会代表ら
全国朝鮮高級学校校長会の崔寅泰副会長(茨城朝鮮初中高級学校校長)は
「子どもたちに繰り返し不安と落胆を与えた政府の責任は重大だ。私自身、教育者であり
大人として、生徒たちに『差別をなくすことができなかった』と伝えることなどできない。今後、
日朝の懸け橋になる存在である生徒たちの心にこれ以上、傷を負わせないでほしい」と訴えた。
東京朝鮮中高級学校3年生の息子を持つ李恩淑さんは「子どもたちは『無償化問題』を通じて、
民族差別という厳しい現実を知ることになり、深く傷ついた。3年生はもっとやりたいことが
いっぱいあったはずだが、後輩たちのために街頭に立ち、デモや署名活動に参加した。
最後はこの問題を解決して、晴々と気持ちよく卒業させてあげたい」と保護者らの願いを代弁した。
日本市民らは「国家間の問題を子どもたちに押し付けるのは絶対許されない」
「朝高生の心情を思うと胸が痛い。日本人として恥ずかしい」
「3年生が卒業するまで時間がない。首相は審査を停止させた指示をすぐに撤回すべきだ」
などと訴えた。要請に応対した内閣府、文科省の関係者らは、国家間の問題を子どもたちの
教育問題に持ち込んではならないという指摘に理解を示し、要請内容を責任をもって伝えると述べた。
URLリンク(www1.korea-np.co.jp)
[朝鮮新報 2011.1.13]