11/01/06 14:38:08
情報収集能力、分析力、人脈そして経験―。これら、外交政策に求められる基本中の基本が民主党政権に
備わっていないことは尖閣諸島問題で露(あらわ)になったが、北方領土で新たな動きが出始めていることを素早く
キャッチしたのは、やはり菅政権ではなかった。
12月上旬に開かれた自民党外交部会で、ロシア通の議員から驚くべき情報が報告された。
「ロシアは12年までに択捉(えとろふ)島に3500m級の滑走路建設を計画している。12年はロシアがAPECの議長
国。首脳会議開催は無理にしても、事務レベル会議か閣僚級会議を択捉で開くつもりだ」
この報告に誰よりも敏感に反応したのが、オブザーバーとして出席していた内閣府の官僚だった。必死にメモを
取りながら、こう発言したという。
「自民党の情報ではありますが、すぐに総理や官房長官に報告してもよろしいでしょうか」
実はこの手の話は「珍しくない」(自民党閣僚経験者)。外交部会で報告された内容が与党に流れ、数日後に
政権側の発言になるケースは茶飯事だという。よりによって、最大の敵である自民党からの情報に頼っているとは、
民主党には情報収集能力だけでなく、プライドもないのだろう。
自民党シャドウ・キャビネット外務大臣である小野寺五典衆院議員が言う。
「私たちの情報が流れたとしても、それが外交の役に立つのなら、国益という観点で考えれば目くじらを立てても
仕方ないのかな。ただ、限度はある。通常国会では、民主党政権の外交力のなさを徹底的に追及しますよ」
いい加減に仮免気分は卒業してほしい。
2011年01月06日(木) 週刊現代
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