10/12/31 17:03:20
【ソウル=前田泰広】韓国政府は、2010年版国防白書で、北朝鮮を10年ぶりに「敵」と呼ぶことによって、
北朝鮮に対して厳しい警戒態勢を取っていく姿勢を改めて示した。
韓国政府は軍首脳部の指揮命令系統の見直しも行って、北朝鮮の新たな軍事挑発への備えを固める方針だ。
韓国国防省が30日までに指揮命令系統の改編案を明らかにした。人事発令などの「軍政」と、作戦指揮などの
「軍令」を分けていた命令系統を一本化する。1988年から続く現行制度では、「軍政」は陸海空軍の各本部が
権限を握り、「軍令」は合同参謀本部が持っている。これを改め、「合同軍司令部」を新設、「軍政」と「軍令」の
両方を担わせる。
これによって、陸海空軍を一体化し、北朝鮮の攻撃にすぐ対応する態勢を構築したい考えだ。
哨戒艦沈没事件では、指揮・報告系統が複数あったために混乱が生じた。合同参謀本部に勤める海軍出身の幹部が
同本部議長よりも先に、海軍の「先輩」に報告した。人事権を握る関係者への報告を優先させた結果との見方もある。
改編は12年までに実施に移される計画だ。
韓国国防省は、また、北朝鮮から砲撃を受けた延坪島など北西部の五つの島で軍備を増強し、「要塞化」を進める
考えだ。これに合わせて「西北海域司令部」を新設。陸海空軍と海兵隊が同一の指揮下に入り、円滑に合同作戦を
行えるようにする方針だ。
YOMIURI ONLINE: 2010年12月31日13時39分
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