10/12/25 11:36:45
【社説】中国紙は帝国主義時代のメディアを模倣しているのか
中国紙・環球時報は、延坪島周辺で行われた韓国軍の射撃訓練について、23日付の社説で
「(韓国が、射撃訓練の自制を促した中国の)勧告を聞き入れなければ、異なる方法で
ソウル(韓国政府)を動かさなければならない。中国が韓国を動かす手段は少なくない」と主張した。
力ずくでも中国の言うことを聞かせようというわけだ。まるで、19世紀末から20世紀初めにかけて
横行していた帝国主義の亡霊が墓場からよみ返り、迫ってくるかのようだ。
欧州の列強が植民地の拡大戦争を繰り広げていたこの時代に、それをあおっていた
当時のメディアの行為を思い起こさせる。
環球時報は、共産党の機関紙・人民日報の国際版姉妹紙だ。つまり、中国人よりむしろ世界の読者を
相手にした新聞だ。その新聞が22日には、「北朝鮮は、韓国の挑発(射撃訓練)に反撃しなかったことで、
世界に向けて抑制の姿勢を示した。おかげで、北東アジアの平和が守られた」と報じた。
さらに、同紙は韓国に対し、「自ら挑発する側になったことを考えてみるべき」と主張した。
世界の人々はこれを読んで、中国の判断能力をどう評価しただろうか。
そして、間もなく訪れる「中国の時代」が、平和の時代になると期待しただろうか。
共産主義青年団の機関紙・中国青年報も23日付紙面で、「韓国が大規模な軍事訓練を相次いで実施し、
戦争ムードを高めている」と報じた。これに先立ち人民日報と国営新華社通信も、
「韓国が、戦争をあおる米国に乗せられ、自ら災難を招いている」という論調の記事を掲載した。
中国では、地方紙も省や市など党の機関が発行しており、新聞社の幹部は党幹部あるいは党員だ。
つまり、中国紙は官僚・党幹部・知識人の合作というわけだ。そのため、報道や論評には、
中国政府の考え方や意識レベル、中国の知識人の歴史認識や発想が表れる。
それなのに、世界第2位の経済・軍事大国に浮上した中国のメディアが、北朝鮮の国営メディアと同様に
無理な主張を押し付けるのだから、嘆かわしいと同時に身の毛がよだつ思いだ。
帝国主義列強が、戦力や経済力を武器に植民地獲得に躍起になっていた19-20世紀。
中国と韓国は、その帝国主義時代の最大の被害者だ。そのため韓国人は、現代を生きる中国人にも、
その時代の苦しみを知る血が流れていると考えてきた。だが、それは違っていたようだ。
中国が1949年10月の建国以来、第1の国家方針に掲げてきた「反帝国主義」は、
力なき時代のスローガンにすぎなかったわけだ。
そうでなければ、国家が豊かになり力を蓄えたからといって、かつての帝国主義列強をまねて
「中国が韓国を動かす手段は少なくない」などと主張できるわけがない。
中国には記録という文化があり、歴史も長い。中国の官僚、党幹部、知識人らは、
苦痛と血に染まった中国の近代化の記録を読み返し、今の中国の振る舞いが、
自身の苦痛を隣国には味わわせまいとした先人たちの約束に見合っているかどうか、
今一度考えてみるべきだ。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 記事入力 : 2010/12/25 10:10:47
URLリンク(www.chosunonline.com)
関連スレ
【中韓】「韓国は崖でサッカーをしている」…度を越えた中国政府とメディアによる韓国への批判と北朝鮮への擁護[12/24]
スレリンク(news4plus板)
【朝鮮日報社説】中国はいつまで法より力を前面に出すのか 日本を言いなりにしようとした手口を使うなら、我々も考え直さなければ[12/23]
スレリンク(news4plus板)
【米中韓】米の韓国軍支持は「自国利益のため」、中国メディアが反感むき出し-東亜日報[12/23]
スレリンク(news4plus板)
【朝鮮半島情勢】強い危機感、対話へ努力継続=韓国射撃訓練は「戦争ゲーム」-中国[12/20]
スレリンク(news4plus板)