10/12/19 22:04:07
【北京・成沢健一】黄海で18日に中国漁船(63トン)が韓国海洋警察庁の警備艇に
体当たりして転覆した事件について、中国外務省は19日夕までに反応を示していない。
国営新華社通信や主要紙は黙殺しており、中国側は慎重な対応を探っている模様だ。
事件では漁船乗組員1人が死亡し、1人が行方不明になった。海外メディアの報道を
紹介する中国紙「参考消息」やニュースサイトは、外電を引用しながら事実関係だけを
報じた。中国政府は尖閣諸島沖で9月に起きた日本の海上保安庁の巡視船と中国漁船
の衝突事件では強硬な対応を示していた。
19日付の中国系香港紙「文匯報」は、日本政府と異なり韓国政府は慎重に対応している
うえ、朝鮮半島情勢などを巡り中韓両国は良好な関係を維持する必要があることから、
双方は今回の事件を偶発的なものと位置づけ、穏便に済ませる可能性が高いとする
専門家の見方を伝えた。
一方、ネット上では韓国側への非難とともに「中国の漁業監視船は何をしているのだ」と
中国政府の対応を批判する書き込みも目立つ。ただ、数時間後にはこうした書き込みは
削除されており、中国当局が国内で強硬な対応を求める声が高まることに神経を
とがらせているとみられる。
中国と韓国の間でも排他的経済水域(EEZ)の境界画定では合意はないが、今回の事件
は韓国が主張する中間線より大きく韓国側に入った海域で起きているうえ、領有権問題の
ように原則論を主張しにくいという事情も中国側にありそうだ。
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ソース:毎日新聞