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★北朝鮮と韓国の海上境界線は「国際法違反」-キッシンジャー氏ら指摘
米軍司令官が設定し、その57年後に北朝鮮と韓国の主戦場になった海上の境界線について、
米当局者らがこの30年余りにわたって、法的に防衛不可能だとの見解を示していたことが分かった。
1975年にキッシンジャー米国務長官(当時)は機密電信で、
一方的に引かれた北方限界線(NLL)が「明らかに国際法に違反している」との見解を示していた。
また、その2年前、米国の駐韓大使は別の電信で、この境界線沿いの紛争地域で衝突が起きた場合、
多くの国が韓国と米国を「誤っている」と見なすだろうと指摘した。
政策研究大学院大学の道下徳成准教授によれば、
NLLは北朝鮮との不安定な休戦状態を韓国が破るのを防ぐため、
マーク・クラーク国連軍司令官らが1953年に設定した。
米国のブッシュ前政権下で国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長を務めた
マイケル・グリーン氏は、北朝鮮を封じ込めるため米国はNLLを支持する必要があると話す。
現在は米戦略国際問題研究所(CSIS)日本部長であるグリーン氏は、
境界線を現行よりも北朝鮮沿岸から離れた場所に移せば、同国の金正日政権が
「軍装備品や麻薬を密輸出し、核計画に必要な物資を密輸入」しやすくなると指摘。
「それによって何ら良い結果を得ることはない」と述べた。
米国が率いる国連軍の報道官、ジョナサン・ウィシントン大佐(ソウル在勤)も、
NLLに関する再交渉をすべきではないと説明。
電子メールで「武力紛争を防ぐために設けられた軍事管理措置だ」との認識を明らかにした。
キッシンジャー氏は1975年2月の機密電信で、
NLLは「一方的に設定されたもので、北朝鮮が受け入れていない」とし、
「海域を一方的に分けることを意味する限りにおいて、これは明らかに国際法違反だ」
との見解を明らかにした。
同元長官の事務所は、電子メールや電話による取材に対して回答していない。
ソース ブルームバーグ 2010/12/17 15:10
URLリンク(www.bloomberg.co.jp)