10/12/05 23:39:20
[天地日報]朝鮮王朝実録に続き日本が略奪した朝鮮王室儀軌が来年にも故国に戻るという報で
五台山史庫本に対する関心が高まっている。
去る2006年、日本の東京大学からソウル大に寄贈形式で返還された朝鮮王朝実録は本来あっ
た五台山の代わりにソウル大奎章閣(キュジャンガク)に保管された。これに伴い、実録は奎章閣
の印が押されるなど文化遺産の価値が毀損され、返してもらう朝鮮王室儀軌だけは本来あった場
所、五台山史庫に帰らなければならないという声が出ている。
ペ・ヒョンスク啓明(ケミョン)文化大教授は「現存する実録の中で最も大きな災難にあったのが五
台山本実録だ」として「壬辰倭乱で3史庫の実録は戦争中に起きた火災で消失したり毀損された
が幸い全州史庫本は災いを免れて後代に伝わった」と説明した。
1911年、朝鮮総督府が設置され植民統治が始まると史庫制度は終わることになった。朝鮮王室
の権威を無視して史庫を調査した日帝は、鼎足山(ジョンジョクサン)と太白山(テベクサン)史庫
の実録は朝鮮総督府学務課分室へ、赤裳山(チョクサンサン)史庫の実録は李王職蔵書閣へ、五
台山史庫本は東京帝国大へそれぞれ移した。
五台山本実録の受難はこれで終わらない。ペ教授の言葉によれば東京帝国大に保管された五台
山本実録は1923年9月関東大震災で消失して研究室に貸し出された57本だけが災いを免れた。
その後17本がさらに発見されて合計74本が伝えられ、このうち27本は1932年5月、京城帝国
大学(ソウル大)に帰ってきた。残り47本は流出して93年ぶりの2006年7月に寄贈形式で故国の
ふところに抱かれた。
返還された五台山本実録中「中宗実録」の場合、右側の下にソウル大学校奎章閣蔵書印が押さ
れ「27786」という請求記号が、右側には東京大の「A00/4308」という小型の方形図書印があって
その上には「消」という小型印が捺印されている。面紙には「京城帝国大学図書章」「東京帝国大
学図書印」という方形印がつけられているなど実録の受難がそっくりあらわれる。
ペ教授は「実録が返還されたことに安住してはいけない」として「実録に対する広報を積極的にし
なければならない。特に還収された文化財が本来の席に帰った時が真の還収だろう」と強調した。
現在残っている鼎足山本1181本、太白山本848本、五台山本74本、その他21本など合計2077
本がユネスコ世界記録遺産になっているが、後から帰ってきた五台山史庫本のユネスコ世界記録
遺産登載の可否は確認されなかった。
ペ教授は「世界記録遺産に登載申請しなかったとすれば登載申請をしなければならない」としなが
ら「何より実録に収録された内容を読んで生き返らせなければならない。このための人材を継続
的に養成しなければならないだろう」と説明した。
朝鮮王朝実録は太祖から哲宗まで25代の歴史を編年体で記録した本だ。朝鮮王朝の記録、すな
わち実録が保管されたところを史庫という。
ソース:天地日報(韓国語) 五台山本実録・儀軌、自分の席をさがす
URLリンク(www.newscj.com)