10/11/21 18:59:50
◇勝負最優先で「事件」
中国の劉星七段が顔を真っ赤にしてメディアの取材ゾーンに現れ、何やら中国語でまくしたてている。
ペアを組む唐奕二段はその横をスタスタと無言で通り過ぎた。
初めて「スポーツ」として大会種目となった囲碁。20日、先陣を切って「ペア碁」と呼ばれる
混合ダブルスが始まったが、初日から異様な光景が展開した。
“事件”が起こったのは午後の2回戦、中国-韓国(朴廷桓八段、李瑟娥初段)戦だ。いずれも世界を代表する男女のトップ棋士。
優勝候補の筆頭格が1勝同士で激突した。序盤から互いに譲らない激戦が続いたが、終盤に入って内容的には中国の勝ちが確定。
ところが、まもなく終局かという時に、韓国ペアがまったく無意味な地点への着手を始めた。
持ち時間は各45分で、それを使い切ると内容がどうであれ自動的に負けになる。
韓国は、持ち時間の少なくなっていた中国の時間切れを明らかに狙っていた。
十数手以上にわたり無意味な着手が続いたため、審判団が協議。規定により、韓国の反則負けとした。
韓国側は「ルールの中で行った」と弁明。関係者の一人は「まさか、世界を代表する棋士がそんなことをするとは」と嘆いた。
囲碁は古代中国が発祥の地と言われる。朝鮮半島を経て日本に伝わった。
江戸時代、幕府が手厚く保護したこともあり、飛躍的に発展、一般庶民に広がるとともに家元などプロ制度も生まれた。
そうした中、囲碁は勝負事であるとともに、伝統文化として定着した。
日本は戦前・戦後と常に世界の囲碁界をリードしてきた。しかし、トップを維持していたのは十数年前まで。
以降は中国、韓国が台頭。現在、日本は3番手の位置にある。日本は昔から結果よりも内容を重視する風潮にあったが、
中国は囲碁をスポーツとしてとらえ、英才教育を展開。韓国も数年前からスポーツに位置づけ、
集団教育に力を注ぎ、腕をあげてきた。両国とも、良くも悪くも、勝負最優先の傾向にある。
囲碁はスポーツなのか、伝統文化なのか。そうした議論に一石を投じた出来事だった。
毎日新聞 2010年11月21日 東京朝刊
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★1の立った日時:2010/11/21(日) 14:33:02