10/11/15 15:14:09
トルコに原子力発電所を輸出する計画が終盤に重大なヤマ場を迎えた。 李明博(イ・ミョンバク)大統領と
トルコのエルドアン首相は13日午前、青瓦台(チョンワデ、大統領府)で首脳会談を行い、原発プロジェクト
協力を議論したが、合意には至らなかった。 李大統領は主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席する
ため訪韓したエルドアン首相を青瓦台に招待し▽原発建設▽防衛産業▽インフラ建設--などでの協力を拡大
することにした。
政府は当初、この会談で原発輸出のための政府間協約(IGA)を締結するという目標のもと、終盤まで実務
交渉を続けたが、結局、最終合意には達しなかった。 金姫廷(キム・ヒジョン)青瓦台報道官は会談後の記
者会見で、「原発に関しては価格など両国に見解の差が見られる部分があり、今後も協議を続けていくことに
した」と述べた。
トルコ北部黒海沿岸シノップ地域に建設される原発は140万キロワット級の韓国型原発APR1400モデル
4基。 文在ド(ムン・ジェド)知識経済部資源開発原発政策官は「電力販売単価とこれに対する支払い保証
が最も大きな問題だった」と説明した。 バスを輸出するのに輸入国のバス料金が問題になっている格好だ。
トルコは今回の事業にプロジェクトファイナンシング(PF)技法を初めて適用することにした。 国際金融
市場で資金を借りて原発を建設した後、ここで生産した電気を売って負債を返すというものだ。 このため電
気
料金は事業の収益性はもちろん、建設資金を確保するうえでも決定的な変数となる。
金融会社は投資資金を返済に保証がなければ高い金利を要求する。 しかし金利が高ければ事業の収益性が悪化
する。 また収益保証のために電気販売代金を保証するという政府間の協約も必要となる。 収益性が十分でな
いと判断されれば、国会批准過程で難航は避けられない。 トルコでも電気料金は敏感な問題だ。
トルコ産業界はもちろん、庶民も電気料金の引き上げを歓迎しない。 韓国電力公社(韓電)が数年間赤字に
苦しんでも電気料金を引き上げられないのと同じだ。
韓国金融の脆弱な競争力も交渉チームの活動幅を狭めた。 4基の原発を建設するのに建設費だけで約20兆
ウォン(約1兆5000億円)かかる。 このうち70%をPF方式で借りなければならない。 しかし国内金融
会社はこうしたPF取引をしたことがない。 結局、外国系銀行に任せなければならないが、手数料を考慮する
と利率は上がるしかない。 崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)知識経済部長官は最近、「金利が1ポイント
上がれば1000億ウォン以上の損失が出る。韓国の銀行の能力が不足している点が残念だ」と述べた。
こうした中、突然、日本が割り込んできたのが大きな負担になっている アラブ首長国連邦(UAE)原発を
韓国に受注された後、切歯腐心してきた日本は、韓・トルコ交渉が真っ最中だった先月、トルコ側に「お金の
問題は心配せず、私たちに任せてほしい」と伝えた。 トルコ政府としては韓国との交渉で最大の武器を握っ
たということだ。
韓国・トルコともに「交渉は決裂していない」と強調している。 相変わらず韓国はシノップ原発建設の最も
有力な候補だ。 価格を除いて両国間の隔たりはほぼ狭まった状態だ。 政府の一部では年末までには妥結する
という見方がある。
しかし楽観できる状況ではない。 トルコのイルディズ・エネルギー相は両国首脳会談の合意文のインクが乾く
前に「韓国との交渉とは別に日本の東芝と来週から交渉する」と宣言した。
このためトルコ原発を受注しても後遺症が残る見込みだ。 日本という変数のため好条件で契約するのが難しく
なり、これは後ほど韓国電力の資金負担として残るしかないからだ。 匿名を求めた知識経済部の関係者は
「今後原発を輸出する国はほとんどトルコの事情と似ている。日本が突然割り込んできたのも、必ず受注する
というよりも韓国の負担を重くして、次の受注競争で有利になろうという狙いがあるとみられる」と述べた。
中央日報 2010/11/15
URLリンク(japanese.joins.com)
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