10/11/10 07:22:27
英首相訪中 ビジネス優先で「人権の欧州」地盤沈下
9日、北京で中国軍の儀仗隊を閲兵するキャメロン英首相(ロイター)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
【ロンドン=木村正人、北京=矢板明夫】キャメロン英首相は9日、財務相ら4閣僚と企業のトップ43人を
率いて中国を訪問した。温家宝首相との会談で人権問題に言及したものの、主要議題は対中ビジネスの拡大。
フランスのサルコジ大統領も訪仏した胡錦濤国家主席との会談では、人権より商談を優先させたと批判を浴びた。
「人権の欧州」の地盤沈下が進んでいる。
初の訪中となるキャメロン首相は人民大会堂で温首相と会談したが、ノーベル平和賞授与が決まった
中国の民主活動家、劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏の釈放要求には一切触れなかった。
人権問題を議題には乗せたものの欧米の価値観を主張することは避けた。
10日の胡主席との会談でも人権問題に深入りしないとみられている。
訪中の目的は貿易や投資の拡大で、英紙は外交官、マッカートニー氏を首席代表とする英国初の
訪中使節団(1790年代)以来の「大訪中団」と伝える。すでに英航空機エンジン大手ロールスロイスの
エンジン7億5千万ポンド(約976億円)分や畜産品の売却が成立。キャメロン首相は2015年までに
両国の貿易額の倍増を目指している。
サルコジ大統領も先の胡主席との会談では「人権」に触れたが、経済関係の促進を優先し、
エアバス航空機102機の売却をはじめ大型商談を成立させた。
中国が財政不安を抱えるスペインとギリシャの国債購入を表明したことを考慮してか、
10月の欧州連合(EU)と中国との首脳会議でも、EU側はチベット人権問題などを積極的に
取り上げはしなかった。
人権や民主主義といった価値観を外交の前面に出してきた欧州の影響力低下を、
端的に物語る数字がある。欧州のシンクタンク、欧州外交評議会によると、
EUが国連総会に提出した人権関連決議案に対する国連加盟国の支持率は、
1990年代後半は平均70%に達していたが、今年は42%にまで急落している。
一方、中国に同調する割合は40%から69%に増え、アフリカ諸国などの欧州離れが進んでいる。
同評議会のアンソニー・ドーキン上級研究員は「欧州は中国の人権問題に目をつぶっているわけではないが、
中国の国内状況にほとんど影響力を持たないことを痛感している。通貨や環境など多くの問題の中で、
どうバランスを取りながら人権を扱い中国と付き合っていくのか、答えを見いだせずにいる」と指摘する。
MSN産経ニュース 2010.11.10 00:43
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
関連スレ
【英中】英が過去最大規模の訪中団 G20前、貿易や投資連携[11/02]
スレリンク(news4plus板)
【仏中】仏中首脳会談、人権より大型契約か[11/04]
スレリンク(news4plus板)
【中仏】 胡錦濤国家主席が訪仏、旅客機など200億ドルを発注。フランスはビジネス優先で「人権外交」封印 [11/05]
スレリンク(news4plus板)
【中国】ダライ・ラマ14世、中国の人権問題を取り上げることに各国首脳が尻込みする現実に、「正義語るが実践欠く」と批判[11/09]
スレリンク(news4plus板)
【ノーベル平和賞】中国、欧州各国に劉暁波氏のノーベル平和賞授賞式欠席するよう圧力[11/05]
スレリンク(news4plus板)