【論説】尖閣問題、日本は「どちらが悪い」論の棚上げを…非難の応酬では不毛な全面対決、中国抜きでは将来展望できぬ(毎日)[11/10]at NEWS4PLUS
【論説】尖閣問題、日本は「どちらが悪い」論の棚上げを…非難の応酬では不毛な全面対決、中国抜きでは将来展望できぬ(毎日)[11/10] - 暇つぶし2ch1:諸君、私はニュースが好きだφφ ★
10/11/10 00:56:27
 沖縄・尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件は、衝突時の記録映像が流出するという新たな局面を迎えた。
国の情報管理のあり方が問われる事態であり、関係当局に真相解明を求めることはもちろんのことだ。だが、流出した
映像をもとに「日本と中国のどちらが悪い」という議論を蒸し返すのは賢明ではない。両国による非難の応酬が再発
して事態は泥沼化し、関係修復の機運が失われるからだ。この際、日本政府は「どちらが悪い」式の議論は棚上げし、
まず国際情勢をしっかり分析したうえで、将来像を明確に描いた外交戦略を打ち立てることを優先すべきだ。

 中国漁船の悪質な行為は断じて許せない--。流出映像を見た日本人の大半がこう考えただろう。映像を見る限り、
漁船が意図的に体当たりしているのは明白であり、中国に対する嫌悪感を募らせるのは自然なことだと思う。

 一方、中国では既に「漁船の動きは日本側の攻撃に対する自衛行為」などの反論が出ている。中国人の思考方法
から推察すれば、彼らが自分たちの違法行為を認めるはずはなく、責任のすべてを日本側に転嫁するだろう。

 ◇非難の応酬では不毛な全面対決

 日本も中国も内政に不安要素を抱え、ともに国内世論を無視できない。双方がこの問題にこだわって相手への非難
を続ければ、全面対決となりかねない。政治、経済、人的交流のあらゆる仕組みが致命的な打撃を受け、修復に
膨大な労力が必要になるだろう。そんな事態は絶対に避けなければならない。

 そもそも衝突事件直後の対応で、日本政府は筋を通すことにとらわれ過ぎなかったか。「日本領海で罪を犯した
中国人船長を国内法で粛々と裁く」は論理的に間違いはない。だが、それが日中関係にどのような影響を及ぼすか
まで見通せていなかった。

 刑事手続きに持ち込めば、双方が譲れない領土問題で白黒を迫る形になる。こうした解決を目指すべきではなかった。
中国当局と事実関係を確認しつつ、中国漁船に「日本領海で操業すれば大変なことになる」と徹底的に知らしめること
で自制を促す。こんな手立てはなかったのか。

 逆に、中国の対応を読み誤ったため、船長を中途半端に釈放することになり、領土問題で譲歩したとの印象を国内外
に与えてしまった。中国の急成長に圧倒され、卑屈になっているようにも見える。
 ◇中国抜きでは将来展望できぬ

 衝突事件の対応にいつまでも神経を注ぐより、日本は今こそ「中国とどう向き合うべきか」を、国を挙げて議論しなければ
いけないと思う。

 私は05年から今年春まで北京に駐在し、中国の変化を目の当たりにしてきた。都市部では伝統的建築物が次々に
近代的ビルに置き換わった。違法コピーの格安DVDよりも、高額を支払って最新設備の映画館で名作を楽しむ若者も
増えた。08年の北京五輪成功で国民は確実に自信をつけ、日本を「発展国家」と呼んでいた中国の友人から、その
言い回しは消えた。

 経済発展を背景に、国際社会での中国の発言力は増す。それに連動するかのように、友好関係重視の立場から
抑制してきた領土に関する立場も転換した。自国の主張を堂々と訴え、領土問題で譲歩しない立場を取り始めた。

 だが、もはや中国抜きで日本の将来は展望できないし、中国経済も、日本なしには立ちゆかない。軍事や核の問題
で最も重視すべきは日米関係だが、経済面では紛れもなく日中関係だ。中国との敵対関係は日本の利益にならない。

 政権交代後の混乱を狙いすましたかのように外交の試練が続く。だが、原因を専ら民主党政権に求めては問題の
本質を見失ってしまわないか。長期的な視点で過去の外交政策を点検し、日本が今後、国際社会でどう生きるか、
そのためにどんな戦略が必要なのか幅広く議論すべきだ。外交とは本来、目指すべき国家像から導き出されるものだが、
今の日本にそれが全く見えないことを私は心配している。

(以下略。全文はソース元でどうぞ)
ソース(毎日新聞、政治部・西岡省二氏) URLリンク(mainichi.jp)


レスを読む
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch