【毎日新聞】木語:危うし温家宝首相 日中首脳会談を拒否した2日前、人民日報が温首相を攻撃する論文を掲載[11/04]at NEWS4PLUS
【毎日新聞】木語:危うし温家宝首相 日中首脳会談を拒否した2日前、人民日報が温首相を攻撃する論文を掲載[11/04] - 暇つぶし2ch1:はるさめ前線φ ★
10/11/04 07:42:43
木語:危うし温家宝首相=金子秀敏

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 温家宝首相がハノイで菅直人首相との会談を拒否した2日前のことである。
人民日報が温首相を攻撃する論文を掲載した。

 日本ではあまり注目されなかったが、香港の新聞は注目した。人民日報は中国共産党の機関紙で、
温首相は党の政治局常務委員、最高指導部の一員だ。党内の権力抗争が容易ならぬ段階になっているのだ。

 論文は10月27日付1面。鄭青原の署名入りだ。「正しい政治の方向に沿い、積極穏健に政治体制改革を推進せよ」
という長いタイトルである。「政治の正しい方向」とは、中国人が眼光紙背に徹して読むと、
硬直した社会主義のことだ。「改革を積極穏健に推進する」とは、改革をやらないのと同義語である。

 鄭青原(チョン・チンユアン)は「正本清源(チョンペン・チンユアン)」をもじったペンネームらしい。
「根本を正し、根源を清める」という意味で、社会主義の根本に立ち返れというメッセージが隠れている。

 当日、中国中央テレビは夕方の黄金時間帯にこの論文を朗読した。中国でも時代遅れのイデオロギー宣伝である。

 論文の内容は、第12期5カ年計画における政治体制改革の解説だ。政治体制改革を略して「政改」。
西側で言う民主化のことである。

 温首相は8月から9月にかけて2カ月間に8回、公式の場面で「政改」を呼びかけた。
とくに米国のCNNテレビの独占インタビューでは、「(改革の)停滞と後退は人民の意思に反する」と言い切った。
論文は、それを意識して、「政治体制改革がひどく遅れているなどという見方は、客観的事実に符合しない」とかみついた。

 では、政治改革をやるのかというと、「四つの堅持」を主張する。
(1)共産党指導の堅持
(2)社会主義制度の堅持
(3)中国の特色ある社会主義発展の道の堅持
(4)手順漸進・着実推進の堅持
である。これでは政治改革はできない。

 論文には温首相の名前はない。だが、香港紙はこれが温首相批判と読んでいる。
同じ日に新華社が、党中央軍事委員会の胡錦濤主席、習近平副主席がそろって国防大学の党員と
面会する写真を配信した。

 2人とも軍事委の正装である人民服を着用している。5中全会で軍事委副主席に就任した習氏にとって
軍装写真の報道は初めてだった。香港紙はこんな点にも目配りをする。温首相の政治改革を批判する
背後の勢力は軍ではないのか。そうは書かないが、読者にはそう伝わるのである。(専門編集委員)

毎日新聞 2010年11月4日 東京朝刊
URLリンク(mainichi.jp)

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