10/10/29 16:03:56
[ソウル 29日 ロイター] 韓国のサムスン電子が29日発表した第3・四半期決算は、半導体や液晶
パネル(LCD)価格の下落を受け、強い逆風に直面していることを示すものとなった。
同社は第・1四半期、第2・四半期と続けて過去最高益を更新してきたものの、第3・四半期は前期に比べ3%
の減益となり、第4・四半期についてはあらゆる部門における市場環境の悪化を受け、利益が落ち込むとの
見通しを示した。
第3・四半期の営業利益は4兆9000億ウォン(43億6000万ドル)となり、ロイターがまとめたアナ
リスト12人の予想と一致した。同社は今月、営業利益が4兆6000億―5兆ウォンになるとの見通しを示
していた。
第3・四半期はスマートフォン(多機能携帯電話)や半導体の販売好調などを受けて営業利益が前年同期の
4兆2000億ウォンを上回ったものの、薄型パネルの価格下落が響き、過去最高となった第2・四半期の5兆
ウォンからは3%減少した。
売上高は40兆2000億ウォンで、12%増加した。ただ、市場予想の41兆6000億ウォンに届かなかった。
純利益は4兆5000億ウォン。市場予想は4兆3000億ウォンだった。
利益率は半導体部門が32%と、前期の30.8%から改善。一方、液晶パネル部門は6.5%で、前期の
11.3%から悪化した。通信部門は10.2%、前期は7.2%だった。
部門別にみると、半導体部門の利益が過去最高の3兆4000億ウォンに達し、全体の70%を稼いだ。一方、
テレビ部門は価格競争が響き、2300億ウォンの損失となった。
半導体部門は、供給増と需要の失速で過去1年続いたブームが幕を閉じ、アナリストは、早くとも来年上半期
までは供給過剰のサイクルに入ると指摘している。
SKセキュリティーズのアナリスト、 Hwang Yoo-shik氏は「DRAM価格がおそらく来年第1・四半期いっぱい
下落するとみられるため、メモリーチップ・セクターは今後鈍化するだろう」と述べた。
テレビ部門に関しては、HMCインベストメント・セキュリティーズのアナリスト、Greg Noh氏は「サムスンのテレビ
部門は、競争激化や価格下落により、第4・四半期も赤字が続きそうだ」との見方を示した。
スマートフォン部門は上半期に業績の足を引っ張っていたが、第3・四半期は急速に回復。グーグルの基本ソフト
「アンドロイド」を搭載した「Galaxy S」の発売をテコに、アップルやリサーチ・イン・モーションを追い上げた。
ただ、先端ディスプレーなど部品の供給が爆発的な市場の伸びに追いついていないことが、販売拡大の制約要因
になるとみられている。
第4・四半期の見通しについてアナリストは、営業利益が25%減少すると予想している。
サムスン電子株は0200GMT(日本時間午前11時)現在、1.6%下落している。
ロイター 2010/10/29
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