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相場操縦で会社役員を起訴 大分地検、株価を不正につり上げ
大分地検は２８日、株取引で見せ掛けの注文を大量発注する「見せ玉」などの手法で
株価を不正につり上げたとして、金融商品取引法違反（相場操縦）などの罪で、
大分市の会社役員田中潔容疑者（３５）を起訴した。
起訴状によると、田中被告は２００６年１０月２５日とことし２月９日、株価を不正に
つり上げる目的で上場株式３銘柄の売買注文を出し、高値となった段階で保有する
株を売却して利益を得たとしている。地検は田中被告の認否を明らかにしていない。
捜査関係者によると、田中被告は１日のうちに売買を繰り返して利ざやを稼ぐ「デイトレーダー」で、
不正取引で得た利益は８００万円程度という。起訴に先立ち、証券取引等監視委員会は２８日、
同法違反の疑いで、田中被告を大分地検に告発した。
ソース： 47NEWS 2010/10/28 17:25 【共同通信】
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株相場操縦 稼ぎで豪遊、会社役員 ２８日起訴
インターネットを使った株の相場操縦事件で、大分地検に逮捕された大分市の会社役員田中潔容疑者（３５）は、
独学で株価変動や違法取引の手口を研究し、稼いだカネで国内外を豪遊したり、
外国為替証拠金取引（ＦＸ取引）に投資したりしていたことが捜査関係者らへの取材でわかった。
「自分の思い通りに相場を動かすことに充実感を覚えた」。
こう話していた田中容疑者は、マウス一つで１０億円近く稼いでいた。
大分地検は２８日、同容疑者を金融商品取引法違反で起訴する方針。
田中容疑者は高校生の時、父親の株取引の本を勝手に読み、株に関心を持ち始めた。
気になる部分には線を引き、チェックする熱の入れようだったという。
取引を始めたのは、大分県内の私立大を卒業後。不動産会社などに約５年間勤務し、
給料などを少額投資し、少し利益を得ると、それを元手に取引を重ね、利益を膨らませていった。
「本人から『株を勉強している』と聞いた。当時は営業の仕事だったが、あまり身が入っていなかった」。
元同僚はこう証言する。
２００３年６月頃に会社をやめ、デイトレーダーに転身。捜査当局が押収した田中容疑者のノートなどには、
気になる銘柄の値動きや分析、予測はもちろん、日々の取引の反省点が克明に記されていた。
失敗の分析は決して欠かさず、ある捜査関係者は「研究熱心で細かく記されたメモは、株マニア的な性格を表している」と話す。
０４年頃から独自にノウハウを覚え、買う気もないのに大量注文し、株価をつり上げる「見せ玉(ぎょく)」や、
１人で売り買い両方の注文を同時に出す「仮装売買」などの不正取引を行い、利益を伸ばすようになった。
１回の不正取引に数千万円を投じ、見せ玉などを２０分ほど繰り返す手口で、１日に約１０００万円の利益を上げたこともあった。
絶頂期は、外国人が国内の新興市場に積極的に参加した０５年頃で、年間２億～３億円を稼ぎ出した。
「こんなにもうかっていいんだろうか」「簡単にもうかる銘柄も分かった」と周囲にもらすこともあったという。
捜査関係者らによると、田中容疑者は旅行好きで、多い年には国内外を問わず、数十回出かけることもあった。
アジアや東北地方などに知人５、６人を引き連れ、旅費はすべて引き受ける大盤振る舞いも。
大分県内の飲食店で、中国人ホステスらを両脇に大勢はべらせることもあったという。
稼ぎの多くはＦＸ取引につぎこんだが、数千万円の損失を出すなど失敗も多かった。
それでも、逮捕された時、口座にはまだ数億円の資金が残っていた。
ソース：（2010年10月28日 読売新聞）
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