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安重根の自叙伝、邦訳し再検証 県内の宗教者グループ
1909年10月26日に中国・ハルビンで伊藤博文を暗殺し、死刑になった韓国の独立運動家、
安重根(アンジュングン)が獄中で書き残した自叙伝について、県内の宗教者のグループが来春
の出版を目指し、原文の翻訳に取り組んでいる。
安重根は旅順刑務所で拘置中、自叙伝と「東洋平和論」(未完)を著している。自叙伝の邦訳
は研究書としては一部で紹介されているが、一般にはあまり知られていない。
出版を目指すグループは宗派を超えた宗教家や信者らでつくる「愛知宗教者9条の会」。安重
根は敬虔(けいけん)なクリスチャンで知られ、没後100年にもあたることから8月に勉強会で取
り上げたところ、出版の機運が一気に高まった。
原文は漢文で書かれ、20字詰め12行の90ページ。翻訳を担当している同会のうのていを
さん(76)は「端正な文字で、マス目がないにもかかわらず文字数にも乱れがない。きちょうめん
な人柄を思い起こさせる」という。
翻訳は順調に進めば年内に終える予定。命日にあたる3月26日を目標に、来春の出版を目
指す。同会の石川勇吉住職(61)は「戦時中は宗教者も日本の朝鮮侵略を推進した。戦争責任
を明らかにする上で、安重根についても再検証する義務がある」と話している。
(小笠原寛明)
◆意義が大きい
■森沢久雄岐阜女子大地域文化研究所研究員(韓国文化論)の話…安重根は韓国では救国
の英雄だが、日本ではテロリスト程度の認識しかない。両国の認識の隔たりを埋める意味でも
本書を出版する意義は大きい。
ソース:中日新聞 2010年10月26日
URLリンク(www.chunichi.co.jp)
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