10/10/18 13:22:08
【綿陽(中国四川省)=朝田憲祐】中国四川省綿陽市で17日起きた反日デモの一部が暴徒化
したのは、当初の若者らによるデモ行進に失業者ら政府に不満を持つ多くの市民が合流した
ためである可能性が高いことが地元の公安当局者への取材で分かった。
公安当局者によると綿陽のデモは、16日の成都でのデモを受け地元の若者らがインターネット
や携帯電話のショートメールなどで呼び掛けたことがきっかけ。若者らは「釣魚島(尖閣諸島)
は中国のものだ」と叫びながら数百人規模で行進した。当局者は「最初は全体的に理性的に行わ
れていた」と述べた。
その後、市中心部の繁華街を練り歩くにつれ、参加者は2万~3万人規模に膨れ上がった。
一部が暴徒化、日本料理店などを次々と襲った。公安当局者は「暴徒の多くは職のない貧困層
だった。反日を口実にデモに参加し、実際は反政府を訴えた。中には、2008年の四川大地震
で家や仕事を失った者もいたようだ」と話した。
中国当局は批判の矛先が政府に向き、社会の安定を揺るがす事態に発展するのを懸念している。
北京では15日から年1回の重要会議、中国共産党の第17期中央委員会第5回全体会議(五中
全会)が開かれており、地方にうずまく不満が、反日を口実にうねりとなって噴き出した格好
となった。
(中日新聞)
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