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漫画「神の雫」紹介で仏ワイン高騰 「投機の対象では…」と出荷停止
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
2010.10.17 09:27
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「神の雫」で最高のワインとして紹介されたシャトー・ル・ピュイの2003年物=サンシバール(ロイター)
ワインをテーマにした人気漫画でテレビドラマにもなった「神の雫(しずく)」で紹介されたため、銘柄の価格が高騰し、
フランス南部ボルドー地方のシャトー(醸造所)が出荷を停止した。欧州メディアは「ワインは投機の対象ではない」と
困惑する当主の声を報じている。
◆各国から注文殺到
「日本から買い付けの電話がかかり始めたときは、何がなんだか分からなかったよ」。
ボルドーから約40キロの村サンシバール近郊で17世紀からワインを作り続けている「シャトー・ル・ピュイ」の当主の
ジャンピエール・アモローさん(72)はロイター通信の取材にそう話した。
「神の雫」は亜樹直(あぎ・ただし)さん(姉と弟の共同ペンネーム)原作、オキモト・シュウさん原画。
2004(平成16)年から週刊漫画雑誌「モーニング」で連載が始まり、昨年テレビドラマ化された。6月に明らかになった
荒井聡国家戦略担当相(64)=当時=の事務所費不正問題で、「備品・消耗品費」で購入した漫画本の中にもこの作品が
含まれていた。
世界的なワイン評論家の遺産を得るため実子と養子がテイスティングを競うという設定で、最高のワインである「神の雫」が
シャトー・ル・ピュイの2003年物だった。
各国語に翻訳されたため、日本のほか韓国や米国からも注文が殺到。しかし、1本15ユーロ(約1700円)程度だった
03年物が香港で1000ユーロ以上で取引されていると聞き、アモローさんは迷わず出荷を止めた。
◆「誰の手も届く値に」
英紙ガーディアンによると、フランスのラジオ局に「誰の手にも届く値段で抑えておきたかったからね」と話した。
出荷を止めた03年物1200本は、10年後から計画的に放出するという。
思わぬ余波もあったが、フランス国内では「神の雫」の評価は高い。伝統あるワイン専門誌
「ラ・ルビュー・ド・バン・ド・フランス」は、ワイン界に貢献したとして昨年の最高賞に亜樹さんとオキモトさんを選んだ。
フランス人以外が選ばれたのは初めてだ。
韓国では「神の雫」の影響でワインブームが起きている。
「神の雫」で紹介されたオーストラリア南部マクラーレンベールのワインを送り出している3代目ダリー・オズボーンさんと
4代目チェスターさんの父子は「MANGAってどんなものか知らなかったけど、うちのワインの特徴をうまく描いているよ」
と喜んでいる。
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