10/10/14 20:46:05
2010年10月13日、チリの鉱山落盤事故現場での救出劇は、炭鉱事故で毎年多くの犠牲者を出している中国でも
高い関心が寄せられた。中でも注目を集めたのが、「避難所」の存在。09年に貴州省の炭鉱事故で25日間閉じ
込められた末に奇跡の生還を果たした作業員の1人は「チリの保安設備が羨ましい」と語った。黄河新聞網が
伝えた。
中国の安全対策が不十分であると語ったのは、昨年7月、貴州省黔西南プイ族ミャオ族自治州晴隆県の新橋炭鉱
で25日間も坑道に閉じ込められた末に奇跡の生還を果たした趙衛星(ジャオ・ウェイシン)さん。趙さんは当時、
キャリア5~6年の炭坑作業員だったが、「避難所」の存在は「聞いたことがある程度」。「国有の大きな炭鉱
ならあるが、個人経営の小さな炭鉱にはほとんどない」というのが実情で、趙さんが閉じ込められた新橋炭鉱
にも避難所はなかった。
マグロ、牛乳、ビスケット、牛肉、ご飯、果物―これはチリの33人が約2カ月の間、避難所の中で食べていた
もの。太らないために軽い運動すらしていたというほど食べる物には困らなかった。一方、趙さんは25日間、
木の皮と湧き水で辛うじて命をつないだ。救出された時には皮下脂肪がほぼゼロの状態で、医者に「生きている
のが奇跡」と言わせたほどだった。
チリの33人はテレビやDVD、音楽、ゲームなどに興じることもできたが、趙さんは「国情が違えば、炭鉱も違う
のだろう。我々の時は食べ物も飲み物もなく、何かをする体力もなかった」と語る。趙さんの25日間は、暗闇
の中でただ助けを待つだけの日々だった。テレビの救出風景を見守った趙さんは、「チリの保安設備はなんて
素晴らしいのだろう」とため息をつきっぱなしだったという。(翻訳・編集/NN)
レコードチャイナ 2010/10/14
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