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【オスロ=伊東和貴】ノーベル平和賞を選考するノーベル賞委員会のヤーグラン委員長は8日、朝日
新聞の単独インタビューに応じ、今年の平和賞を中国人人権活動家の劉暁波(リウ・シアオポー)氏
に授与すると決めた最大の理由について「民主主義と人権(の尊重)が世界平和には不可欠だから
だ」と述べた。「中国は大国として、批判や監視、議論の対象になる責任を引き受けなければならない」
とも話し、経済大国としての地位に見合った責任ある振る舞いを求めた。
ヤーグラン氏は、「昨年のオバマ米大統領は『現実の政治』、今年は理想主義者への授与だった」と
述べ、昨年との対比で人選でバランスをとったことも明らかにした。
また、米国で黒人の公民権運動を率いたキング牧師ら多数の人権活動家が受賞してきたことに触れ、
「劉氏は、中国で最も重要な人権活動家の一人だ。世界中の活動家が平和賞を受賞しているのに、
最も影響力のある国で11年の懲役刑を受けて服役を余儀なくされている劉氏に、賞を与えないわけ
にはいかない」と述べた。投獄中の劉氏を支えるとともに、弾圧を受けながらも戦う世界中の人権活動
家を応援する意思を示したものだ。
政治的にも経済的にも国力を増す中国に対しては、米国の例を引き合いにこう諭した。「第2次
世界大戦後、米国は批判されることで軌道を修正し、国際社会の世論に従うようになった。それは
米国のためにもなった。同じことが、中国にも必要なのだ」
昨年は超大国・米国の大統領、今年は服役中の反体制派活動家と、受賞者の境遇は全く異なる。授賞
発表の会見では特段の配慮はないとしていたが、「昨年は、世界政治を対立から交渉に基づいたものに
変えるために現実政治に、今年は理想主義者に授与する。それが平和賞の歴史だ」と振り返った。
中国の政府高官が、劉氏ら反体制派への授賞が「中国とノルウェーの関係に影響を及ぼす」と警告して
いたことについては、「(圧力は)毎年のようにあり、全く考慮していない」と発言。今後、中国が
ノルウェー政府にどう反応するかについては「(ノルウェー政府から独立した)委員会の関心事では
ない。キング牧師に授賞したときも、米国との関係は損なわれなかった」と述べた。
獄中の劉氏が授賞を知らされない恐れがあることについては「中国政府に委員会のメッセージを伝え
るように頼むしかない」と苦渋をにじませつつ、「そのメッセージはインターネットで広がる。(中国
国内の)すべての人に伝わってほしい」と力を込めた。
朝日新聞
URLリンク(www.asahi.com)
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