10/08/22 06:49:22
日本による韓国併合から、22日で100年です。初代の韓国統監を務めた伊藤博文が併合前に記した自筆の
メモが、福岡市内で見つかり、専門家は、伊藤博文が併合に否定的だったことを裏付ける新たな史料として
注目しています。
伊藤博文の自筆のメモは、韓国併合の5年前の1905年11月、韓国を日本の保護国とする「第二次日韓協約」
の調印交渉で通訳を務めた、前間恭作氏が持ち帰り、その後、遺族が福岡市内の自宅で保管していました。
メモは2点あり、交渉の様子などを記した前間氏の手記とともに、先日、遺族が九州大学に寄贈しました。
このうちの1つのメモには、「韓国の富強の実を認むるに至る迄」という記述があります。これについて、伊藤博文
研究の第一人者の、京都大学の伊藤之雄教授は、「この時点で、伊藤博文は、韓国を保護国とするのは韓国の
国力がつくまでで、併合という考えには否定的だったことを裏付ける新たな史料だ」と注目しています。
もう1つのメモは、当時の桂太郎総理大臣あてに交渉結果を報告した電報の、伊藤博文自筆の下書きで、統監
には外交官を命ぜらるべしという内容の記述の上に、線が引かれ消されています。前間氏の手記には、初代の
韓国統監に外交官を任命する当初の方針を変更し、この下書きの執筆中に、伊藤博文がみずから就任すること
を決意したと記されています。伊藤教授は、「交渉が予想以上に難航し、自分以外に統監は務まらないと、電報
文を書く段階になって就任を決意したことを示す貴重な資料だ」と話しています。九州大学は、この伊藤博文の
自筆のメモを、年内にも一般公開する予定です。
NHK:
URLリンク(www3.nhk.or.jp)