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クローズアップ2010:中国人訪日観光ビザ、緩和50日 「赤い商戦」燃える夏
◇7月発給、昨年の8倍
中国人向け個人観光ビザの発給要件が7月1日に緩和されてから50日が過ぎた。
これまでは富裕層しか来日できなかったが、中間層にも門戸が開かれ「猛暑ニッポン」の
観光地や大型店舗には中国人観光客が押し寄せている。購買力に期待し官民挙げて
中国人呼び込みを図る日本。だが、ライバル・韓国も今月、要件の大幅緩和で対抗する。
「ビザなし」での受け入れなど、さらなる緩和を願う声も上がるが、そのハードルは低くなさそうだ。
◇円高のむ購買意欲
札幌、富良野、知床、摩周湖……。北海道の観光名所で観光客が交わす言葉は、圧倒的に中国語が多い。
08年にヒットした映画「非誠勿擾」(邦題「狙った恋の落とし方。」)のロケ地となったことで、
中国で北海道が大ブームに。道によると、09年度に北海道を訪れた中国人観光客は9万2700人で、
08年度の4万7400人から2倍近くに増え、外国人観光客全体の約14%を占める。
ロケ地の一つ、阿寒湖畔には映画のポスターを模した顔出し看板が置かれ、
ロケ地になった居酒屋には説明の看板が立てられた。
札幌では東横インが館内表記を中国語に統一した初めてのビジネスホテルを6月に開業。
地下鉄駅や繁華街には中国語に対応する観光情報案内コーナーが設けられ、
新千歳空港近くのアウトレットモールには中国人観光客を当て込んだ大型ドラッグストアができた。
神奈川県箱根町の絶景ポイントとして外国人観光客の多い大涌谷でも中国語が飛び交う。
江蘇省無錫市から訪れた孫建中さん(55)は「楽しみにしていた富士山が見えないのは残念。
日本に旅行に来たいという人は多い。上海万博が終わればどっとやってくるのでは」と話す。
レストランなどを経営する大涌谷観光センターの三山彰彦総務部長は「中国からの団体客が
圧倒的に多い。ただ予約の昼食は最低1260円だが『高い』と敬遠されがち。
営業的にプラスになるかどうかは、まだ何とも言えない」と話す。
中国人観光客の増加は、消費不振とデフレに苦しむ経済界にとって「恵みの雨」だ。
日本百貨店協会によると、7月の外国人向けの売上高は09年同月比51・9%増と急増。
客数では中国からの観光客がトップだ。飯岡瀬一専務理事は「円高も中国人観光客の買い物には
ほとんど影響がない」と話す。東京・秋葉原の本店を免税店に改装した家電量販店「ラオックス」では
7月以降、中国人客の増加が顕著だという。「秋以降はさらに加速しそう」と期待する。
旅行代理店大手・JTBでは7月以降、中国の旅行会社からの相談が09年と比べ2~3割増えた。
東京ディズニーリゾート、富士山、新幹線乗車が組み込まれた「ゴールデンコース」が人気という。
20人前後の団体旅行に加え、2~3人の個人旅行が増えているのが特徴で、旅行代金は5泊6日で
1人当たり8万~12万円程度。10月の国慶節や年明けの春節前後にはさらに多くの来日者が見込まれ、
業界の期待は高まる。【鈴木勝一、澤晴夫、井出晋平、窪田淳】
(>>2以降に続く)
毎日新聞 2010年8月21日 東京朝刊
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