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日本社会運動史研究者の鈴木裕子(日韓の女性と歴史を考える会代表)は最近、韓国で出版した
<日本軍慰安婦問題とジェンダー>でアジア慰安婦問題の延長線上でカラユキさんを分析した。
彼女は慰安婦問題が日本社会で40年以上社会的に疎外された理由として「戦争責任意識不在」
「植民支配に対する無反省」「天皇の戦争犯罪・責任免責」等と共に「日本人の性意識」を挙げた。
近代日本の性文化・性意識と続いた国家管理売春システムの「公娼制」という女性を性的道具と
見る天皇制下国家権力の根本思想であり、このような思想とシステムが慰安婦問題に直結したと
分析した。
鈴木は「日本政府は海外売春を黙認してカラユキさんに海外植民、開発、膨張の先導の役割を与
えた」として「日本女性たちは国家的強姦、組織的暴力システム下で強制売春と性暴行、強姦を
強要された」と語った。鈴木は明治時代に富国強兵を強調した啓蒙知識人、福沢諭吉が1896年1
月18日に発表した「人民の移住と娼婦の出稼」という文を例にあげた。福沢はこの文で様々な理
由を挙げて「娼婦輸出」を積極的に推奨した。まず海外移住・植民事業発展により「単身赴任」と
いう男性の「欲求」を解決し、海外駐留兵士たちの志気を上げるために「娼婦」が必要だ、というこ
とだ。また「娼婦」自身もお金を儲けて故郷に送金し、すてきな家も用意できるという主張だ。
鈴木は「日本女性をこういうシステムに閉じ込めた国家権力が違う民族女性たち、特に日本植民
地女性の人権を尊重するはずがなかった」として「人権蹂躙の典型的な例がアジア・太平洋戦争
で彼女たちを日本軍将兵の‘慰問品’、すなわち性的奴隷化した慰安婦制度」と話した。福沢の主
張はその後、慰安婦動員の論理にもそのまま適用された。特にその中で「金儲け」すなわち「商行
為」という強弁は100年過ぎても妄言の形でずっと現れるのが実情だ。「新しい歴史教科書を作る
会」の藤岡信勝は96年、日本で慰安婦問題が出た時「その時、慰安婦だったためにそのように大
きなお金を手に入れることができたなら、宝くじに当選したのと同じだ」と言ったことがある。
鈴木は慰安婦制度で天皇制問題を引き出す。「日本軍慰安婦制度は軍による組織的性暴行シス
テムで天皇制国家が起こした国家犯罪」ということだ。軍の組織的性暴行システムと犯罪は‘抑圧
の委譲’原理で増幅され悪循環される。鈴木は「軍内部では上級者、古参兵が下級者や新参兵を
困らせる構造が作られた」として「弱者を困らせる‘抑圧の委譲’の原理が外に出て行って占領地
住民を殺したり婦女子を強姦することが明らかになった」と話した。「神風特攻隊とともに‘天皇陛
下のために’未練なしにきれいに死ぬのを軍人の本分だと徹底して教育を受けた日本兵士に相
手の人権や苦痛を考える人間性が育ったわけがない」という説明だ。
（中略）
「カラユキ(唐行)さん」という言葉の意味自体は「海外に出て行った人」だが、1800年代後半から
1900年代初期まで売春を目的に海外に出た日本女性を示す固有名詞だ。彼女たちは「密航婦」
「娘子軍」「海外売春婦」という蔑称でも呼ばれた。売春会社は主に貧しい女性たちを甘言で誘惑
したり誘拐して朝鮮、満州、シベリア、東南アジア、パプアニューギニアなどの地に送った。日本の
統計を見れば1910年、カラユキさんは合計2万3362人で集計された。
日本のこのような「娼婦輸出」は世界史上まれなことだ。
キム・ジョンモク記者
ソース：京郷新聞(韓国語)「慰安婦は天皇制が作った性暴行システム」
URLﾘﾝｸ(news.khan.co.kr)
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