10/07/31 18:37:35
【上海=河崎真澄】経済膨張が続く中国が国際社会での発言力増大に強い自信を見せ始めた。31日付の
上海紙、東方早報などによると、中国人民銀行(中央銀行)副総裁で中国国家外貨管理局長も兼務する
易綱氏が、「中国は事実上、すでに世界第2位の経済大国になっている」と述べ、国内総生産(GDP)で日本を
追い抜き、米国に次ぐ地位を得たとの認識を示した。
易氏は根拠となる数字は明らかにしていないが、今年上半期(1~6月)の中国の名目GDP規模は17兆
2840億元(約2兆5513億ドル)で、成長率は前年同期比で11.1%に達している。昨年は円高効果で
かろうじて世界2位の座を保った日本のGDP規模だが、8月中旬に発表される上半期のGDP統計で中国に
ドルベースで追い抜かれる可能性もある。
易氏はまた、中国経済は二番底を回避し、今年のGDP成長率は9%を上回る可能性が高いとの認識も
示した。こうした経済規模の拡大をバックに、「(欧米などからの)人民元の切り上げ圧力も大幅に低下しており、
人民元相場の大幅変動に根拠はない」と強調した。経済大国としての発言力で中国が国際社会からの圧力を
“振り切る”姿勢を示したとも受け取れる。
易氏はまた、米ドル以外に外貨準備における通貨の多様化方針を維持すると述べたが、他国に人民元を準備
通貨に加えるよう求める考えはないとも述べた。
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