10/07/25 15:39:39
最近、仁川大橋で起こったバス転落事故の引き金となった「マティズCVT」と関連し、ゼネラルモーターズ
（GM）が子会社「GM大宇」を経営する上で見せた二面性に対し、批判の声が上がっています。
GMは、GM大宇を経営する「権利」だけは主張しながらも、それに伴う企業の「責任」については一切見向きも
しなかった、というのです。GMは2002年に大宇自動車を買収し、大宇自時代に開発が終わっていた新車を安値で
生産。グローバル市場にばら撒くことで、かなりの利益を上げました。ところが、大宇自時代に開発された
自動車の品質不良に対しては消極的な態度を貫いたのです。
「マティズCVT」の問題がまさにそうでした。同車種は1999年10月から2005年2月までに18万4718台も生産され
ました。一次的責任は99年以前に車を開発した担当者にありますが、現在GMがGM大宇を所有している以上、GMが
韓国人消費者に対してアフターサービスの責任を果たすのは当たり前のことです。
しかし、GMはこれをないがしろにしてきたと思われても仕方がありません。まず、GM大宇は「マティズCVT」の
欠陥でリコールを3回行いましたが、自発的なものは一度もありませんでした。韓国消費者保護院（消費者院）が
調査報告書をまとめ、国土海洋部にリコールを申し立てたことで、仕方なく受け入れるといった印象でした。
リコール台数の合計は全販売台数の30％を超えたほか、リコールの対象ではない車のCVT不良も引き続き消費者院
に報告されています。しかし、GM大宇は問題が起こった車をできる限り分からないように修理するだけで、追加
のリコールや根本的な対策については一切発表しませんでした。
GM大宇の関係者は、「GM大宇は03年以降に“マティズCVT”の欠陥を認識し、連日にわたって対策会議を開いた。
その過程では生産中断という意見まで出た」と話しています。また、当時GM大宇の最高経営陣も、同問題につ
いては十分把握していましたが、最後は内需販売に踏み切った、と同関係者は説明しています。輸出の割合が
90％にも上るGM大宇が、「マティズCVT」を5年以上にわたって販売しながら、一切輸出を行ってこなかったと
いうことも、こうした内容を裏付けています。
「マティズCVT」の走行安全上の欠陥が米国で一挙に発覚すれば、GM大宇は経営破たんに追い込まれていたか
もしれない、と一部の専門家たちは指摘します。GM大宇は大宇自時代に一時内需トップを占めていたこともあ
りましたが、現在は4位に甘んじています。GMが本当に内需シェアの拡大を願うなら、何よりも韓国の消費者
を大切にしていくべきではないでしょうか。
崔元碩（チェ・ウォンソク）記者
朝鮮日報 2010/07/25
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