10/07/23 21:30:43
★「日米中の関係、安定を」 丹羽大使会見詳細 日米関係「希薄にならず」
戦後初めて民間出身で起用された丹羽宇一郎駐中国大使(71)が23日、
外務省で日本経済新聞などと会見した。主な一問一答は以下の通り。
●―民間人として初めて駐中国大使に就任した。引き受けた理由などは。
「大きな隣人(中国)とはこれから1000年、2000年お付き合いしないといけない。
日本の国の住所は変更はできない。仲良くつきあうことが非常に重要だ。
世界は1極から多極化の時代を迎え、中国を知っているだけでは外交はできない。
『なんとかスクール(外務省内で該当国家の専門家を指す)でなければだめ』という時代は終わった」
「あらゆる面で(諸外国と)接点があり、今までのしがらみのない人を採用するのも1つの方法で、
米国と中国に接点を持つ私が指名されたのだと思う。悩んだが、限りある余命を国にささげることを決めた」
「とりわけ最近、日本の政治力が低下している。
リーダー(首相)のクオリティーが悪いのでなく、代わりすぎる。信頼構築には時間がかかる。
民でも官でも同じで、信頼なくしては外交も政治も成り立たない。菅直人首相に対しては、
足を引っ張り合うのでなく、みんなでもり立て、日本国としての信頼を得るようにしてほしい」
「軍事的にも経済的にも(米中という)巨大な大国に挟まれ、
今の状況を続ければ日本は埋没してしまうのは確実だ。
日本の存在感を世界で維持し、国民生活の安定につなげたいと考えている」
「相手をだまし、だまされる古い外交はもう通用しないだろう。
大事なのは国益、利害調整、国としての品位の3つである。
信頼なくして国家間のコミュニケーションは成り立たない。トップ同士がお互い、信じ合うことが不可欠になる」
●―日米中の3カ国の関係については。
「日米中の三角形の構図が安定していることが、日本にとっては望ましいことだ。
最近は米国が中国に関心を持ち、注目しているからといって、日米の関係が希薄になることはない。
日米は同盟関係にあり、質的に圧倒的な違いがある。沖縄の米軍普天間基地の移設問題などを
順調に解決してもらいたいし、それが両国にとって重要だ」
(>>2に続く)
ソース 日本経済新聞 電子版 2010/7/23 19:05
URLリンク(www.nikkei.com)