10/07/06 14:56:16
本来は「原油・鉱石運搬船」、台湾TMT社が先月改造
一日50万バレルの原油回収…一部では「効果ない」と疑問視
米国・メキシコ湾で3カ月近く続いている原油流出事故の解決に向け、韓国製の原油回収船が投入される見通しだ。
台湾の海運会社TMTが所有する「クジラA(A Whale)号」という名の超大型原油回収船が3日と4日(現地時間)、
事故地点から北西へ約14マイル(22.5キロ)離れた海上で性能実験を行ったことをCNNが5日、報道した。実際の
投入に先立ち、米環境保護局の汚染除去処理基準をクリアするための試験運航が行われたもので、合格すれば
原油回収作業にあたる見込みだ。TMTは、クジラA号が試験運航に合格したら、現在改造中の「クジラB号」や
「クジラC号」も動員する計画だとしている。
クジラA号はもともと、TMTが現代重工業に注文し建造された31万9000トン級の超大型原油・鉱石運搬船だった。
TMTは先月初め、この船舶をポルトガルの造船所に依頼し、十数日かけ原油回収船に改造、先月30日に事故海域
に到着した。
現代重工業関係者は「30万トン級以上の船舶は『漂う島』と呼ばれる。最大200万バレル(約3億1800万リットル)
の原油を積むことができる。これは、韓国の一日石油消費量に相当する」と話す。クジラA号は10階建てのビル
と同じ高さで、全長は340メートルに達する。広さはサッカーグラウンド3個半分で、世界最大の原油回収船と
言われている。
TMTのグランサム報道担当は「作動の原理はクジラや人間の心臓とよくにている」と説明した。汚染海域を移動
しながら、船側面にある12の穴から海水と油を吸い込み、油は船内に残し、水だけを排出するというものだ。
TMTは、この船で一日50万バレル(約7950万リットル)の原油を処理・回収できるとしている。メキシコ湾の
原油流出は4月20日、国際石油資本(メジャー)BPの施設爆発事故により発生、現在まで続いている。
海底の油井から吹き出している油の量は一日3万5000-6万バレル(約557万-954万リットル)と推定されている。
TMTの発表通りになれば、これまで遅々として進まなかった事態収拾の糸口になるかもしれないという見方も
ある。事故海域があるルイジアナ州のジンダル州知事は「(米政府が)クジラA号をすぐに投入させず、沿岸に
停泊させているのは本当に腹立たしい」と、クジラA号の即時投入を促した。
しかし、一部の専門家は、クジラA号も事態収拾にそれほど役立たないのでは、と見ている。海洋救助隊員の
経験があるブライアント氏はMSNBCとのインタビューで「原油汚染が限られている海域では有用だが、今回の
ように原油が広がった状態では成果が出にくい」と言っている。
またTMTは、クジラA号を急いで投入する過程で、原油遮断作業の責任を負うBPとのサービス契約も完全に終わ
っていないと伝えられている。
チョン・ヒョンソク記者
朝鮮日報 2010/07/06
URLリンク(www.chosunonline.com)
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