10/07/03 18:46:23
- 油すくい取りの切り札 台湾企業の巨大タンカーが試験 メキシコ湾 -
【ワシントン=渡辺浩生】米南部メキシコ湾の原油流出事故で、台湾企業が保有する巨大タンカー
を使って、海上の原油をすくい取る作業の試験が2日、始まった。成功すれば、油で汚れた海水を
1日当たり50万バレル(約7950万リットル)処理できるようになり、流出現場の採掘権を持つ英メジャー
(国際石油資本)BPと米政府も、原油回収作業の“切り札”として期待を寄せている。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)などによると、この巨大船は台湾の船会社TMT
グループが保有し、全長約340メートルで、高さは10階建てビルに相当。海水から原油を分離し、
浄化した水だけを海に戻す機能を持つという。
同社はタンカーを自社の出費でポルトガル・リスボンで改造し、メキシコ湾まで独自に航海。米政府
とBPに売り込んでいた。
回収作業を指揮する米沿岸警備隊と環境保護局(EPA)による試験に合格すれば、BPまたは
米政府がTMTグループと契約し、本格活用する見込みだ。
原油は1日当たり推定最大6万バレル流出。漂流する油のすくい取り作業は現在、漁船など550隻
を投入しているが、「とても追いついていない」との批判が上っている。今年初のハリケーンとなった
「アレックス」による暴風で、油はさらに広範囲に拡散し、作業も一時中断していた。
巨大タンカーの海水浄化機能が証明されれば、作業は飛躍的に進むため、米政府も「大きな希望」
(アレン沿岸警備隊司令官)を持って注視している。
ソース : 産経 2010.7.3 17:28
URLリンク(sankei.jp.msn.com)