10/07/02 13:34:50
2カ月続いた日系企業の中国工場での賃上げ闘争はいずれも従業員の賃金を引き上げることで収束した。環球網
が伝えた。
従業員のストライキにより生産がストップしていた大手部品メーカーからの供給が再開したことで、トヨタの
広州工場は月曜日から通常の生産を再開した。同部品メーカーの関係者によると、従業員が要求した800元の
賃上げは先週金曜日に受諾されたという。
3つの工場でストライキが起きたホンダは、▽広東南海本田自動車部品製造公司で6月から従業員1人につき24%
▽合弁会社の佛山豊富汽配公司で従業員1人につき毎月366元▽広東固力本田制鎖有限公司で6月から従業員の
最低賃金を200元、住宅手当を80元---アップすることで合意した。
これをきっかけに、在中自動車メーカーが他に拠点を移すのではないかという議論が海外メディアで報じられて
いる。米自動車専門誌「オートモーティブ・ニューズ」中国編集長の楊建氏は、中国の安い労働力の時代は
終わろうとしているとし、在中外資系企業は他の方法でコスト削減に取り組む必要があるとの見方を示す。
中国が外資導入を始めたばかりの70年代末に起きたストライキとは異なり、今回の相次ぐストライキは主に
本国から派遣される管理層と一般の従業員の給料格差があまりに開き過ぎているために生じたものと見て取る
ことができる。本田制鎖有限公司の従業員は以前、自分の基本給は1130元だが、日本人上司は月に数万元の
給料をもらっている、と話していた。
日本人は一生懸命働くが、その堅苦しい管理スタイルは国外ではなかなか通用しない、とアナリストは指摘
する。しかも中国の若い出稼ぎ労働者はこれに不満を抱いており、業界内での摩擦は珍しいことではない。
経済専門の放送局「ブルームバーグ・ニュース」のニュース解説者、ウィリアム・ペシェック氏は、日本の
自動車メーカーは廉価な労働力を追及するだけでなく、この世界最大の自動車市場、そして生産した自動車を
自分の従業員が買うということにより注目すべきだと指摘し、20年後も中国は世界最大の自動車市場であり
続けることを考えると、在中外資系企業が労働コストのもっと安いベトナムやインドネシアに移転するのは
無意味なことだ、との見方を示す。
(編集KA)
人民網 2010/07/01
URLリンク(j.peopledaily.com.cn)